最後に響いたシャドー陣の離脱 南野に始まり三笘、久保と“飛車角落ち”【日本代表の舞台裏とこれから1】
日本代表のW杯北中米3カ国大会が幕を閉じた。前回カタール大会を16強で終え、続投となった森保一監督(57)は目標をW杯優勝と公言し、第2次政権を進めてきた。親善試合でのW杯優勝国連破に続き、本大会を迎えても1次リーグを1勝2分けで危なげなく突破。しかし高まる期待は「王国」ブラジルによって、打ち砕かれた。サムライブルーの舞台裏、そして今後について3回連載で迫る。
主力の負傷が相次いだ第2次政権。それでも森保監督は「ピンチはチャンス」と、欠けたポジションでの新戦力発掘に力を入れてきた。誰が出ても、誰と組んでも機能するチーム作りに着手。親善試合では一部主力がいなくても、次々と強豪国を撃破。口癖のように話していた「2チーム分の戦力」を実現させた。
だが、さすがにワントップの近くでプレーする「シャドー」の選手が大会直前にそろって離脱したのは誤算だった。左では第2次政権の中心を担っていた南野が昨年12月に大けが。代役としてハマった三笘は大会直前に離脱し、次点の鈴木唯も直前の鎖骨骨折の影響があったのか、本大会では出場1試合にとどまった。同ポジションで負傷者が集中し、森保監督も「チームの戦いに影響したのは事実」と認めた。
右シャドーの久保もオランダ戦後に負傷し、最後まで復帰はかなわず。前線でこれだけの主力が抜ける“飛車角落ち”の状態では、どうしても強豪国相手には得点力は下がる。ブラジル戦では、ジョーカー起用が効果的だった伊東を先発させた結果、後半途中からW杯初出場の町野を投入するも、攻撃のギアは上がらなかった。
4試合の中でボランチ、センターバックはほとんどの選手が先発起用された。一方で、前線は小川、町野、鈴木唯、塩貝、後藤とシャドーでプレーできる選手を5人招集したにもかかわらず、追加タイムを除く5人の合計出場時間は4試合でわずか74分。信頼して起用できる選択肢が限られ、やりくりに苦労した様子がうかがえた。(デイリースポーツ・サッカー担当 松田和城)

