80代ひとり暮らし「いつでも人を呼べる部屋」のルール。観葉植物を置かないのがフランスマダム流:3月に読みたい記事
ESSEonlineに掲載された記事のなかから、3月に読みたいベストヒット記事をピックアップ!
80代でひとり暮らしをしているフランス人女性のお部屋を紹介します。日本もフランスも、女性が男性よりも長寿であることは共通していますが、とくにフランスでは高齢になってもひとり暮らしを選ぶ女性が多いそう。フランスの暮らしや文化に詳しいエッセイストのペレ信子さんに、老後を楽しむフランス女性のライフスタイルとインテリアについてお話を伺いました。
※ 記事の初出は2025年3月。年齢を含め内容は執筆時の状況です。

年齢を重ねてモダン&オリエンタルから少し北欧風に変化

以前、フランス人は年齢を気にせずに友達になるという記事を書きましたが、50代の私には80代のフランス人の友達がいます。若い頃から役職に就いたり、海外勤務するなどバリバリと働いていた彼女は、離婚を経験してシングルマザーになりました。子どもが独立してからずっとひとり暮らしを続けています。
彼女が市街地の19世紀のアパルトマンに住んでいたときによくその部屋を訪れました。趣のある建物の中で、アパルトマンは彼女が好きなモダン&オリエンタルなインテリアでまとめられており、個性的でした。彼女自身のように「かっこいい」印象です。
80歳目前になり、中心地から少し外れた集合住宅に引っ越しました。そのインテリアは、彼女のテーマである「モダン&オリエンタル」に、少し北欧風のほっこりとしたスタイルが加わりました。年齢もしくは気分の変化かもしれません。
そんな彼女の美意識が伝わってくる空間を紹介します。
家具の揃え方とインテリアを決める自分なりのルール2つ

おしゃれな彼女のアパルトマン。どうしたらそんな風にできるのか、そのインテリアのコツと彼女が決めているルールを聞いてみました。
●1:家具も雑貨も持ちすぎない
まず第1のルールは「家具も雑貨も持ちすぎないこと」。持ちすぎないために自分に課している選び方の基準は「家族や友達の思い出がある、もしくは大切な人たちを思わせるものかどうか」だそうです。
●2:色と素材がケンカしないものを選ぶ
ただ気をつけなければならないのは、そうした寄せ集めは雑多な印象になることが多いということ。そのため、インテリアを整える2つ目のルールは「色と素材がそれぞれケンカしないものかどうか」。それぞれのバランスと調和に気をつけて部屋に置くものを決めているのだそうです。
心地よい空間に大切なのは「光」

自分の居場所であるアパルトマンはリラックスできる場所でなければなりません。そのために大切なのは目に入ってくるもの。彼女にとってはとくに「光」だそうです。
自然光が入ってくる窓にこだわり、そこからの光を計算して大きめの鏡を1〜2枚、部屋に配置しています。
夜は蛍光灯でなく温かい光の電球を選んで心が休まる空間をつくっています。忘れてはいけないのは「キャンドル」。灯りがともるとホッとするそうです。
意外だったのは部屋に観葉植物は必要ない、時々買ってくる切り花で十分という考え。彼女は窓から緑が見える部屋に住んでいるのですが、自然は外にあるもので、外を眺めて楽しめばよい。屋内に閉じ込めるものではないという考え方。キッパリとしていて潔いと思いました。
自分なりのルールで美しい住居に整える
洋服の選び方もフランス人と話すと自分軸がはっきりしていて背筋がピンとすることが多いのですが、インテリアに関しても参考になることばかりでした。
こうして自分の個性が光るアパルトマンには友達がしょっちゅう訪れます。インテリアが美しいのはもちろん、掃除もきちんとされています。おしゃべりやおもてなしに忙しくしている彼女は幸せそうです。
