動画「自然言語」と同様、「数」の底も抜けているにて、脳科学者・茂木健一郎氏が数や数学の本質に対し見解を述べた。茂木氏は、現代の大規模言語モデル(LLM)が自然言語を用いて機能している現状について語り、「自然言語に比べて数学、数字、数というのはしっかりしているように思うじゃないですか」「自然言語って曖昧で、数学は緻密だというふうに思いがちなんだけど」と、一般的な認識を指摘した。

しかし、茂木氏は「じゃあ方程式とか数による記述というのは底が抜けていないのかというと、僕は同じように底が抜けていると思うんですよね」とし、数に関しても“本質的な曖昧さ”が存在することを強調。自然数や有理数、πやeといった数学的概念も、突き詰めると“どこにどのようにあるのか”という根源的な部分が形式化しきれないと解説した。

また、数をきちんと定式化するために集合論やカテゴリー論といった手法が導入された経緯を挙げつつも、「形式でやりましょうってやるとさ、無理が出るわけだよな」「余計な性質もついちゃうという。例えば、集合とかカテゴリーだったら他のものもついちゃう」と、そのアプローチの限界を指摘。「数って自然言語と同じように底が抜けてて、なんか我々の中にあるわけですよ」「そこのところをちゃんと考えたほうがいいと思うんだよね、どっかでね」と、数や数学に対する態度の見直しを促した。

茂木氏はさらに、「数学を形式化したら立派なものになるっていうか、より厳密なものになるっていうのは大間違い」「そもそも形式化っていうもの自体の底が抜けてるんだと思うんです」と、形式化神話への警鐘も鳴らした。

最後には、現在のLLMや今後のAGI、ASI開発の根幹にもこの根本的な問題が関わることに言及。「自然言語でどこまでいけるのっていう問題にもつながってる気がするんで、僕はこの問題は意外と重要なことなんではないかなと思ってます」と語り、動画を締めくくっている。

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