とちぎテレビ

佐野市の学校法人「佐野日本大学学園」が今年5月に創立60周年を迎えたことを記念して、10日、元マラソンランナーでスポーツジャーナリストの増田明美さんを招いての講演が行われ、中高生とのふれあいの時間も設けられました。

増田さんは、女子マラソンがオリンピックで初めて正式種目になった1984年のロサンゼルスオリンピックに20歳で出場したほか、引退するまでの13年間で日本最高記録を12回、世界最高記録を2回更新しました。

そんな増田さんの記念講演のタイトルは「自分という人生の長距離ランナー」。この中でオリンピックという大舞台で、プレッシャーのため足が止まってしまい途中で棄権してしまった経験を披露しました。帰国した時に空港で罵声を浴び、ひきこもるようになってしまった増田さんの元へファンからの手紙が届き、「マラソンも長いけど人生はもっと長い」という言葉に胸を打たれ再起の道を踏み出せたと振り返りました。

(増田明美さん)

「人に支えられてここまで来た。これから皆さんも自分たちの目標に向かって、お互いに励まし合いながら生きていってもらえたらと思います」

スポーツ中継でおなじみの独特の話しぶりで、中高生、短大生などオンライン参加を含めておよそ2100人を魅了しました。

講演のあとは生徒らからの質問に答えたほか陸上部の生徒らとふれあい、大学進学後に箱根駅伝で走ることを目指す生徒に「夢に向かって頑張って」と鼓舞していました。

佐野日本大学高校の陸上部で長距離ランナーの大島福キャプテンは、「自分もオリンピックや日本代表を目指して頑張っている。周りの人に応援してもらっているということや、今日の講演の内容を頭に入れて今後も練習していきたい」と話していました。