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(MCU)『&ウルヴァリン』は、の他にも、『デッドプール』シリーズお馴染みの面々が多数登場し、主人公デッドプール/ウェイド・ウィルソンを囲んだ。盲目のアルや一般人ピーター、元恋人のヴァネッサ、ドーピンダー、コロッサス、ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド、ユキオ(ハーイ、ユキオ!)、さらに復活したシャッタースターと、「閉経?」とだけ言うおっさん。これだけの仲間たちが集まったのに、ウェイドの一番の親友だったはずのウィーゼルが一切登場しないことに、不思議に思った方も多いだろう。

『デッドプール&ウルヴァリン』の内容にわずかに触れています。

T・J・ミラーが演じるウィーゼルは、ウェイドが行きつけにしている傭兵たちの溜まり場「シスターマーガレットのバー」のオーナー。ウェイドの親友であり、彼に助言を与え、常に支えてくれる存在だった。“デッドプール”という名前も、ウィーゼルが日頃行っていた“酒場の喧嘩で誰が死ぬかという賭け(DEAD POOL)”に由来するものであり、もちろんウィーゼルも名付けの瞬間に立ち会っている。

ウィーゼルは2作目でも変わらず登場し、恋人を失って落ち込むウェイドを励ました。また、「Xフォース」メンバーの採用面接にも立ち会うなど、ウェイドとは切っても切れない関係、“ズッ友”だったはずだ。

そんな親友ウィーゼルだが、『デッドプール&ウルヴァリン』には全く姿を見せないし、名前すら言及されない。この映画ではウェイドが仲間たちに囲まれて誕生日パーティーを開いてもらい、そこで撮られたポラロイドの記念写真が「守るべき世界」の象徴として全編に登場するのに、ウィーゼルだけがそこに呼ばれていないのだ。

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この裏事情の一部には、ウィーゼル役のT・J・ミラーが巻き起こしてしまった騒動がある。ミラーは2016年には配車サービスのUberに乗車中、泥酔状態でドライバーとドナルド・トランプ米大統領について口論となり、暴行容疑で逮捕。さらに2018年には、やはり酒に酔った状態で、電車に爆発物が積まれているという虚偽の通報を行ったという疑いで。また、#MeToo 運動の最中にあった2017年には、学生時代にミラーから暴行や性的暴行を受けたと訴える女性のもあった。ドラマの撮影中にミラーからハラスメントを受けたという女性共演者のも飛び出している。

実はミラー、もともとデッドプール役のライアン・レイノルズ役と反りが合わなかった。ミラーは現場でレイノルズから意地悪な扱いを受けていたと訴えており、「彼は最初の『デッドプール』で超有名になって変わってしまった」「もう共演したくない」とのだ。そればかりでなく、もしも3作目(=『デッドプール&ウルヴァリン』)のオファーがあっても興味がないと話しており、「彼(レイノルズ)は僕のことを嫌っていると思う」と、非常にネガティブな口ぶりだったのである。

ウィーゼルが『デッドプール&ウルヴァリン』に登場しなかったのは、ミラーのスキャンダルや、彼自身の意思、レイノルズとの確執など、様々な理由が絡んだものなのだろう。ただし劇中では、ウィーゼルの要素をさりげなく引き継ぐようなところがあった。映画のラストでウェイドは連れ帰ったドッグプールを「アルマジロとグレムリンがファックして朝までヤりまくった」ような風貌だと紹介していたが、これはウィーゼルが1作目で実験後のウェイドの素顔を初めて見て言った「アボガドが醜くて腐ったアボガドとファックしたみたい」という表現を踏襲したものである。

現時点でミラーは2020年のコメディ『私の人生、代役に頼んでみた』以来、映画出演は行っていない。XやTwitterといったSNSは更新を続けており、現在は主にスタンダップコメディアンとしてのライブ活動を行っているようだ。X上では、7月26日にイーロン・マスクの投稿を引用する形で仮想通貨のイベントに出演すると。『デッドプール&ウルヴァリン』の象徴的なセリフ“Let’s Fucking Go”と書いているので、映画のことを意識はしていそうである。

ちなみに2021年2月にミラーは、Xでライアン・レイノルズにメンションする形で次のように書いている。「僕は君のジンも飲まないし(編注:レイノルズはジンのブランドを保有している)、デッドプール3もやらない。だからファンの皆さん、もう聞くのはやめてください」「僕のスタンダップのショーに来てくれてありがとう。『デッドプール』と同じくらい面白いです。でもライブということで、『デッドプール』より面白いです」。

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