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夏休みに入ると、部活やクラブ活動がさかんになるのではないでしょうか。とくに屋外のスポーツをしているお子さんを持つママは、「熱中症になるのでは?」と気が気ではないですよね。ママスタコミュニティにもあるママからこんな心配の声が寄せられました。紹介します。

『熱中症警戒アラートは毎日のように出ているし、外の部活だし心配になるんだけど……。夏の大会は中止にはならないのかな』


投稿者さんのお子さんは屋外でする部活に所属のようですね。毎日熱中症警戒アラートが出るなかで大会が実施され、半ば強制的に子どもを送り出すことを心配しています。ママスタコミュニティのママたちはどう感じているのでしょうか。

真夏の部活を心配する声

『本当に心配。息子の部活は夏休みの練習が13時になっていて、なぜ一番暑い時間帯にやるのか疑問でしかない』


『中止になる基準とかないのかね?』


『子どもらは体調悪いのも我慢するだろうし、個人差があるから心配なるよね』


投稿者さんと同様、猛暑のなかでスポーツをさせることを心配する声が続々と寄せられました。とくに部活動やクラブ活動は集団行動のため、個人ひとりの判断で休めないといった暗黙の制約があるようです。個人での判断が難しい分、子どもが無理をしてしまわないか、気が気ではないようですね。さらに他のママからはこんな声も寄せられました。

『うちの子の中学顧問はまだまだ古い考えで、炎天下のなか走らせ、数人が吐いたり頭痛で休憩しても他の部員はそのまま。少しだけ休憩させて、すぐ戻させていてひどかった』


ある部活では、猛暑のなかでも子どもを走らせたり、休ませなかったりするところもあるようです。熱中症の症状と疑われ嘔吐する子どもがいるとあり、親としては心配ですよね。年々気温が高くなっているので、環境に合わせて適宜やり方を変えてほしいところです。

文部科学省の資料(1975〜2017年調べ)よると、部活動で熱中症が発生した種目の上位5つは、野球、ラグビー、柔道、サッカー、剣道でした。屋外で行うスポーツだけでなく、屋内で防具や厚手の衣服を着用するスポーツでも多く発生しているようです。また吹奏楽部に所属するお子さんのいるママからは、「吹奏楽部は野球の応援などで屋外で演奏するけれど、体力がなく心配」といった声が複数寄せられていました。たしかに吹奏部は重い楽器を持っての演奏ですし、体力面も気になるところ。スポーツ以外での部活に所属するお子さんも、状況に応じて熱中症対策を講じる必要がありそうです。

大会を中止にするのはかわいそう?

『うちは今年引退試合だから「中止にならないの?」なんて言う親がいるなんて、ひどい話だと思った。子どもががんばってきた集大成の場を奪いたいだなんて。心配なら部活に入らせなきゃ良いし、熱中症対策をしっかりすればいいのに』


一方、猛暑を理由に大会を中止させるのは、がんばってきた子どもがかわいそうといったママの声も寄せられました。ママたちの間でも意見がわかれるとなると、大会を運営する側も難しい判断を迫られそうです。どのママたちも、子どもたちを思うが故の意見です。猛暑のなか、大人の気持ちも揺れ動いている様子が見てとれます。

子どもを熱中症から守るためにできること

『熱中症、心配だよね。熱中症に効果的なものを行く前に飲ませたり、塩分タブレットとかスポーツドリンクなどを持たせたりしている。顧問が、熱中症の知識があるといいよね』


『心配だよね。お弁当はいつもより塩分濃いめにしているよ。学校からは塩分タブレットや飴が配られたり、たまに差し入れのアイスがあります』


こちらのママたちは、具体的な熱中症対策を寄せてくれました。みなさん、さまざまな対策を講じ、子どもたちを送り出しているようですね。

文部科学省の資料「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」によると、水分補給には冷たい水がよく、運動前に補給することで、発汗や高体温を避ける効果があるとしています。さらに軽い脱水症状のときは逆に喉が乾かないため、喉が乾く前や暑い場所に出る前に水分補給をしたほうがいいとのこと。ということは子どもたちに、喉が渇いてなくても補給するよう親からも忠告したほうがよさそうです。顧問の先生もこうした安全対策を講じていると思いますが、これだけママから心配の声が寄せられているところを見ると、学校やクラブ活動の責任者と保護者でコミュニケーションが不足しているのかもしれません。

子どもたちの身を守る対策をどのようにすべきか、大人たちも連絡を取り合いつつ、学校と連携したほうがいいのではないでしょうか。ぜひわが子の所属する部活やクラブ活動がどのように対策をしているか、今一度見直してみてくださいね。

参考:文部科学省「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」

文・安藤永遠 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko