Amazonが依然としてリテールメディアのリーダーであることは明らかだが、他社もじわじわと追いつきはじめている。

最近実施された米国でのGlossy+リサーチとモダンリテール+リサーチによると、ブランドとエージェンシーは、ウォルマート(Walmart)やターゲット(Target)などの小売企業が提供する強化された広告ネットワークに一段と魅力を感じているようだ。

大手小売企業やeコマース企業はここ数年、より強固なリテールメディアプログラムを構築しており、それは広告主の関心にも変化をもたらしている。たとえばエージェンシーのクライアントからは、ウォルマート、ターゲット、インスタカート(Instacart)などのリテールプラットフォームへの投資についての問い合わせが増えているという。

デジタルエージェンシーのアカディア(Acadia)でCEOを務めるジャレッド・ベルスキー氏は、「少なくとも当社のクライアントに関していうと、ウォルマート、インスタカート、クローガー(Kroger)、チューイ(Chewy)、アルタ(Ulta)などへの広告費の投資が増えている」と3月に米DIGIDAYの取材に対して語った

Amazonに続くのはウォルマート



実際Glossyとモダンリテールが最近実施した調査によると、エージェンシーやブランド、マーケターは、Amazonをのぞくと、ウォルマートとターゲットのリテールメディアネットワークがもっとも投資しているプラットフォームであると回答している。



もちろん、この種の広告に関してはAmazonがいまだに王者だ。そしてAmazonはさらに多くのブランドを惹きつけようと、より多くの機能を構築している。たとえばモダンリテールが最近報じたように、このeコマースプラットフォームは従来のリテールメディア部門とブランドを連携させながら、さらに高いファネルの広告サービスによりブランドへ売り込みをかけている。

エージェンシーのチャネルキー(Channel Key)でCEOを務めるダン・ブラウンシャー氏は、「我々がこれまで常に目にしてきた傾向は、Amazonがブランドに傾倒しているということだ」と昨年9月に米モダンリテールの取材に対して答えた。「そのような動きは、Amazonがブランドを発掘するためのプラットフォームになることを可能にする」。

このように、Amazonは依然としてもっとも人気のあるプラットフォームである。リサーチ回答者の84%がAmazonのリテールメディアサービスを利用していると答え、2番目はウォルマートの46%だった。

激化する広告戦争





この広告戦争は今後ますます激化していくだろう。小売業者は需要の減退を懸念しており、事業のほかの部分で収益化をめざす動きが増えている。たとえばウォルマートの広告事業は、2023年に28%成長し、34億ドル(約5205億円)に達している。

ウォルマートでCEOを務めるダグ・マクミロン氏は最新の決算報告会で、「2025年度には全世界の広告事業とメンバーシップ事業だけで、年間売上高の20%を占めるようになると信じている」と語った。

[原文:Glossy+ Research: Walmart & Target are encroaching on Amazon’s retail media dominance]

CALE GUTHRIE WEISSMAN(翻訳:ぬえよしこ、編集:都築成果)