3月10日現在、クラウドファンディングサービス「Makuake」で、目標金額の7000%を超える応援購入、4000人以上のサポーターを集めている、ゲーム愛好家の間で話題のガジェットが「GENKI Dock」です。

 

これは一体どういう代物なのかというと、ニンテンドースイッチ(以下NS)のドックとACアダプタをひとつにまとめて、さらにサイズを小さくしたという、いわゆる“2in1”ガジェットです。

↑本来のドックと、GENKI Dockの大きさ比較

 

あのゴツくて持ち歩きに不便なドックがコンパクトになるなんて、夢のある話ですよね! 例えば、普段家にドックを置いているけど、職場でも「TVモード」で自席のPCモニターや会議室のプロジェクターに出力してゲームがしたい、とか、ホームパーティに持ち込みたいけどとか。とにかく、ドックは“持ち運び”に適さないんですよね。でも、こんなに小さなサイズになったら、もっと手軽にTVモードを楽しめること間違いありません。ちなみに筆者は“家に置く場所がない”という理由で職場の自席にドックを置いていますが、普段は専ら「携帯モード」で使用しています。

 

今回は、現在も応援購入絶賛受付中のGENKI Dockを、一足お先に使ってみる機会ができたので、早速その使い心地をレビューいたします!

 

開封の儀

こちらが、GENKI Dockの箱です。クラファン製品らしく、パッケージに書かれている説明書きが英語です。今回お借りしたパッケージには「Kickstarter」のシールが貼られていました。それはなぜかというと、実はこの“GENKI Covert Dock”、2019年にKickstarterで先行販売を行ない、大成功を収めたアイテムだから。

↑GENKI Dockの外箱(詳細は以下ギャラリーを参照)

 

パッケージの中身は、GENKI Dock本体と、USB Type-Cケーブル(1.8m)、持ち運び用ポーチ、マニュアル、そしてステッカーが入っていました。

↑開封中

 

↑箱の中身

 

そして、これがGENKI Dock本体! USB 3.1 Type-C、USB 3.1 Type-A、HDMI 2.0と、3つのポートが並んでいます。

↑透明感のあるブラックなボディが特徴

 

Makuakeのストレッチゴール(目標金額シークレット)を達成すると、150か国以上のコンセントに対応する「グローバルアダプターセット」もセットになるそうです。

↑コンセントのプラグは折りたたみ可能

 

同梱のポーチは、本体だけがピッタリ入る大きさで、とてもType-Cケーブルの入り込む余地はありません。あくまで本体をキズや衝撃から守るポーチと考えてもいいでしょう。ちなみにマニュアルは、ちゃんと日本語の説明もあるのでご安心を。

↑ケーブル類は入りそうにない…

 

どうやって使うの?

GENKI Dockの使い方は非常に簡単。GENKI Dock本体を電源コンセントに挿し、Type-CケーブルでNSと接続し、HDMIケーブルをモニターなどに接続! たったこれだけです。

↑差し込むだけでセッティング完了!

 

ここで注意していただきたいのは、上記の通りGENKI DockセットにHDMIケーブルは入っていないので、これは手持ちのHDMIケーブルなどを使いましょう。(Makuakeの同プロジェクトでもHDMIケーブルが別途購入できます)

↑今回は社内の会議室で使ってみたので、プロジェクターのHDMIケーブルを拝借

 

さぁ、画面がプロジェクターに映し出されました! ワーパチパチパチ。それでは早速ゲームをやって……あれ? ボタンが利かない、押しても何の反応もない…なぜ?

↑Aボタンを押しているのにウンともスンとも…と、10秒くらい悩んだが…

 

……あぁ! そうか! そうだった! これはそもそも「ドック」だったな! 見た目は違えどこれはドックに差し込まれている状態だったんですな! NS本体が“手元”にあるので、手に持って使えるものかと錯覚してしまいました。

 

Joy-Conは取り外さないと使えないということがわかりました…が、なんと!! 筆者は情けないことに家の中でJoy-Conグリップを大分前になくしていたのです。家の中でスマホなど物をなくすのはかなりよくある話ですが、今回レビューのために思い当たる場所を隅々まで探してみたものの、撮影日までに見つかりませんでした。無念。

 

しかし、GENKI Dockはこんなに小さくても、USB Type-Aポートが1つ付いているので、USBゲームパッドや各種専用コントローラーを接続できます。

↑接続しているのは、サイバーガジェット「CYBER・アーケードスティック」

 

本来NSのドックにはUSBポートが3つ付いていますが、ポート数が1つになっても、GENKI Dockのサイズ感を考えると“十分と言えば十分”ではないでしょうか。

 

もちろんコントローラーは取り外して使えば2人で遊ぶことも可能なので、昼休みに会議室のような広い部屋で、大きめのモニターやプロジェクターに画面を出して、みんなで回しプレイも楽しめそうですね! 当然1人で会議室の大画面を占有するのも楽しいですが(笑)。ちなみに、NSLiteはもともとHDMI出力ができるチップセットを搭載していないので、モニター出力ができないとのこと。

↑この撮影は昼休み以外の時間に行なったので、さすがにバリバリ仕事中の編集部員たちに「一緒にゲームしませんか?」と誘えず、結局1人でJoy-Con“おすそわけ”プレイ中

 

使えるのはNSだけ? ではないよ!

ここまで読んで、GENKI DockはNSに限定された周辺機器…と考えると、「ゲームそんなにやらないし、NSも持ってないし」「そもそも会社でゲームしないだろ!」と、あまり興味をそそられないという読者もいるのではないでしょうか? 実はこれ、NSのドック&アダプタの他に、Type-AとType-Cで接続されたデバイス同士でデータのやり取りなどもできるんです! 例えばType-CにMacBook、Type-Aにマウスを挿せばマウスが動きます。

 

そして、Type-CポートしかないノートPCやタブレットでも、HDMI接続でミラーリング可能!

↑MacBookをプロジェクター経由で投影

 

こんな感じで、MacBookのように、HDMIポートやType-Aポートのない端末だと、あらゆる場面で重宝するんじゃないかなぁ、と思いました。

 

また、GENKI Dockは単に充電器としても利用でき、USB PD(Power Delivery)にも対応しているので、USB PDに対応したモバイルデバイスなら、急速充電が可能です。

↑もちろん接続するだけで充電可能

 

総評:小さいことはいいことだ

何より、ゴツいドックが持ち歩きやすくなったというのは言うまでもなく素晴らしいことで、ホームパーティとかオフ会などに、気軽に持ち運びたくなりましたね! NSとGENKI Dock一式を! そしてNS以外でも使い道があるので、鞄にひとつ放り込んでおくか、職場にひとつ置いておけば、イザという時きっと役に立つかも! “買い”か否かを問われると、そりゃもう「買い」ですね!

 

GENKI Dockに接続されたままの携帯モードの状態で操作できれば100点満点なのですが、それはNSそもそもの仕様的な問題なので、何とも言えません。とにかく、“どこにでも持って行きたい!!”というのが個人的な感想です! まずは、Joy-Conグリップを見つけないとなぁ、家の中で(笑)。

 

さて、このGENKI Dockプロジェクト、Makuakeの期限は4月6日までなので、気になる人はぜひ、Makuakeの当該ページ(関連リンク参照)をチェックしてみてください!

 

【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

 

撮影/中田 悟