三菱重工社長、東芝・日立と原子炉事業の統合「シナジーはない」
一方、火力発電機器事業で競合する独シーメンスが大型ガスタービン製造事業の売却などを検討しているとの報道に対して「パワー(発電)事業は我々のコアビジネス。競争上の比較優位を高めることが重要であり、それに資する方法があるかないかの観点で考える」と話した。
三菱重工とシーメンスは14年に仏アルストムのエネルギー部門の買収をめぐり、日独連合で米ゼネラル・エレクトリック(GE)と競り合ったことがある。ただ、当時とは化石燃料に対する認識が世界的に大きく変化しており「経営判断も時代とともに変わる」(宮永社長)とした。
日刊工業新聞2018年6月15日
35万kW級軽水炉の開発継続
三菱重工業は5日、事業戦略説明会を開き、原子力発電事業を拡大する方針を打ち出した。発電機器事業などを担当するパワードメイン長の安藤健司副社長(三菱日立パワーシステムズ社長)は原発新設案件について「2030年、40年と進むに従い、世界各地で話しが出る」と予測。商用化を前提に35万キロワット級の中小型軽水炉(IMR)の開発を継続するほか、仏アレバとの協業深化、高速炉・核融合技術開発なども推進していく。
安藤副社長は脱炭素社会を迎える中で「必ず原子力は伸びていく。将来ニーズに対して手を打たないのはまずい」と断言。国内軽水炉プラントの再稼働支援や保全工事、廃炉作業支援などを通して技術力向上、技能伝承を進める。
その上で21―30年度頃を見据えて新設プラントへの取り組みも推進。トルコのシノップ原子力発電所計画については経済性を含めた事業化調査(FS)を継続しており「あと数カ月かかる。原点に立ち返ってリスク管理を行っている」(安藤副社長)と明かした。
日刊工業新聞2018年6月6日
