カタール・ドーハで現地時間29日に開催されたサッカー・アジア杯決勝戦。途中出場のFW李忠成が、延長後半にゴールを決め、日本が1―0で勝利し、優勝した。アジア杯での日本の優勝は通算4度目となり、史上最多となった。

 日本代表は、MF松井大輔に続き、準決勝の韓国戦でMF香川真司が負傷し戦線離脱するなど、苦しいチーム状況の中、ザッケローニ監督が試合途中から投入した李忠成が、見事その期待に応えた。

 一方オーストラリア代表は、準決勝を6―0で快勝し、国内でも優勝への期待も高まっていた。これが一転して敗戦となり、オーストラリアの各メディアは残念な結果となったと報じている。しかし、代表の決勝戦での戦いぶりや試合内容については、一定の評価をしている。

 豪紙シドニー・モーニング・ヘラルドは、日本とオーストラリアのどちらが勝利してもおかしくない試合だったと伝えている。オーストラリア代表は、惜敗したものの、前半ではボールの支配率が高く、また技巧的で洗練された動きを見せ、期待以上の素晴らしいチームであることを示したと述べている。

 勝利を収めた日本については、試合中盤頃から動きが良くなり、オーストラリアは、MF本田圭佑や遠藤保仁を徹底的にマークして、日本の動きを封じようとしたが、試合の流れを変えることはできなかったと指摘。また、李選手を投じたザッケローニ監督の采配についても、好機に適材を入れる能力の高さがあるとの見方を示している。

 そして、李忠成のゴールについては、数分しかピッチに立っていなかったが、ノーマークの状態でタイミングと距離を生かした教科書どおりの完璧なボレーだったと絶賛している。

 また、豪誌FourFourTwoは、左サイドのDF長友佑都からの、速度を生かしながらの正確なクロスボールを受けた李忠成が、素晴らしいボレーシュートを決め、オーストラリアGKシュワルツァーはこれに反応する時間もないほどだったと伝えている。(編集担当:山下千名美・山口幸治)



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