楽天証券は、業界でトップクラスの品揃えを背景に、投信の検索機能を充実させたことなどにより、この2年間で残高が倍増するなど投信販売が急成長している。同社投信債券事業部長の佐藤澄子氏に、投信サービスの特徴と今後の計画について聞いた。

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 インターネットを通じて投信を購入する動きが活発になってきた。投信の商品内容を自ら調べ、自分の都合に応じて自由に購入、解約する動きが広がっている。証券会社や銀行では、「ネットで投信を購入したい」という個人投資家のニーズに応えて、様々な関連サービスを拡充し始めた。ネット投信の販売最前線をレポートする。

 楽天証券は、業界でトップクラスの品揃えを背景に、投信の検索機能を充実させたことなどにより、この2年間で残高が倍増するなど投信販売が急成長している。「楽天市場や楽天トラベルなどで培ってきたネットマーケティングの手法を積極的に取り入れ、お客さまがほしいと思った商品にストレスなくたどり着ける工夫を進めている。例えば、楽天スーパーポイントを効果的に活用するなど、楽天グループとしてのメリットを感じていただけるサービスを拡充してきた」とする同社投信債券事業部長の佐藤澄子氏に、投信サービスの特徴と今後の計画について聞いた。

――投信の販売状況について

 当社のサービスは株式のトレーディングが中心だったが、4年くらい前から投信を中心とした資産運用関連サービスを充実させてきた。ネットで取引というとお客さまの取引なさる回転が早く、頻繁に売り買いされるイメージがあるが、投信の場合は、商品の特徴を理解したお客さまが購入ファンドをじっくり分析して長期で保有なさるケースが多く、残高が着実に積みあがっている。ここ1−2年は急速に伸びて、月間販売額は100億円程度になった。リーマンショック前に比べても販売額は2倍以上になっている。

 販売額が伸びたのは、取扱い銘柄数を増やしたことが大きな要因だと思っている。ネットは対面証券と違い直接商品を勧めることがないので、サイトに来ていただいたときにお客さまのニーズにお応えできる豊富な品揃えは重要だと思っている。例えばデパートなどの一般の小売店を考えても、お客さまは品揃えが多い店を選ばれている。これだけが、販売額が増えた要因ではないが、基本的に「お客さまがほしいと思ったものが必ずある」というサービスは必要だと思い実現させてきた。実際にそれが整いはじめてから、お客さまは急速に増えている。

 現在の取扱い銘柄は、1020本くらい。日本には公募のオープン投信が3300本くらいある中、特定の証券会社でしか取扱いができない専用商品をのぞいて、一般に取扱いができる商品はほぼ全て網羅している。

――取扱い銘柄数が多いと、お客さまが希望する商品にたどり着けないのでは?

 取扱い銘柄を増やすにあたって、サイトの検索機能を充実させた。最近では、2010年12月に銘柄の比較機能をバージョンアップした。同じような商品を主要なスペックで横串に比較することで、いろんな角度から検討できる機能を加えた。インターネット通販の商品比較では、当たり前に利用されている機能だ。

 また、「お気に入り登録」を開発し、自分のウォッチしたい銘柄をすぐに確認できるようにした。ランキング機能も強化して、買い付け可能な銘柄について様々なランキングの全順位が分かるようにした。単に商品を多く揃えたので、自由に買ってくださいというのではなく、探しやすい機能を提供することが大事だと思っている。

――売れ筋の商品は?

 全体のランキングの上位には、毎月分配型の投信が多く入っている。一方で、2008年3月から始めた「積立投信」では、好まれる商品の傾向が明確に出ていて、インデックス・ファンドの中でも、コストが安い銘柄が購入される傾向が強い。毎月1000円から投信の積み立てができるようにしているが、毎月1000円だけで積立を設定する方は少なく、1人で平均3−4本に分散して積み立てている。1万円でも分散投資ができるということが受け入れられ、残高は着実に伸びている。

――今後の方向性は?

 楽天グループとして、楽天スーパーポイントを還元するサービスをさらに拡充していきたい。当社との取引を検討していただく際、楽天スーパーポイントはお客さまにメリットを感じていただきやすい。また、ご利用いただいているお客さまにも楽天グループの各サービスとの連携は期待値が高いと感じている。今後は、楽天市場、楽天トラベルなどで人気のあるサービスを、金融商品の販売に取り入れる工夫を進めたい。

 一方、商品面でのオリジナリティでは、グループの楽天投信投資顧問が独自性を発揮しつつある。「楽天トリプルブル」「楽天トリプルベア」の開発は、業界に顧客視点という風穴を開けたのではないか。ネットユーザーのニーズに応えるという新しい発想でネットならではの投信のニーズに基づいた商品を出していきたい。

 また、販売手数料も、お客さまニーズという点では重要なポイントであると認識している。販売手数料、信託報酬など運用コストがリーズナブルな商品の品揃えをさらに強化していきたいと考えている。(編集担当:風間浩)



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