スポニチ

写真拡大

 ◇W杯北中米大会決勝トーナメント1回戦 スペイン3−0オーストリア(2026年7月2日 ロサンゼルス国技場)

 スペインが攻守に隙のない戦いぶりで16強入りを決めた。攻めてはFWオヤルサバルの今大会2度目の1試合2発を含む3得点。守っては前回22年カタール大会からW杯記録に並ぶ5試合連続無失点。デラフエンテ監督が「ほぼ全ての局面で完璧に近い」とうなずいた。

 オヤルサバルの決定力も見事だったが、この日は両サイドバックが目を引いた。左のククレリャは先制&ダメ押しの2アシストに加え、後半21分にはペナルティーエリア内で粘って左にはたき、受けたFWバエナがクロス。ここに右サイドバックのポロが飛び込んでヘディング弾を決め、分厚い攻撃を支えた。

 無失点記録を支えた守護神シモンは自らも金字塔を打ち立てた。519分無失点はゼンガ(イタリア)が地元開催の90年大会で残した517分をかわす歴代最長。前回1次リーグの日本戦で「三笘の1ミリ」から生まれた田中の一撃を最後にゴールを許していない。年代別代表からシモンを起用しているデラフエンテ監督は「世界最高レベルのGKと証明された」と称賛した。

 18歳のFWヤマルは相手の再三の好守に阻まれて無得点に終わったが、圧倒的な存在感で試合の最優秀選手に選ばれ「スペインとともにW杯で優勝するという夢をかなえたい」と声を弾ませた。決勝トーナメントに入って優勝候補が勢いづいてきた。

 ≪「別格だった」≫オーストリアは堅守が崩れた。相手FWヤマルに複数で対応するなど最も警戒した新星は無得点に封じたが、多彩な攻撃に対応し切れずに完敗。ラングニック監督は「相手は別格だった。90分を通じて持ちこたえるのは困難だった」と嘆いた。失ったボールを即座に奪い返す「ゲーゲンプレス」を主導して7大会ぶりの出場に導いたが、この日の「ボールリカバリー」は平均約21秒でスペインは約12秒。お株を奪われては勝ち目はなかった。