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かつては主力だったディーゼル車

フォルクスワーゲンが、英国における『ゴルフ』のディーゼルエンジン搭載モデルの販売を終了すると発表した。欧州地域のディーゼル車は消滅にまた一歩近づいた。

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ゴルフは、ディーゼルエンジンを搭載した初期の普及車の1つだった。1976年、初代モデル発売からわずか2年後に、パワートレインの選択肢として初めて導入された。英国の多くの人々にとってゴルフは、やや騒がしいものの、燃費の良いディーゼルエンジンを初めて体験したクルマとなった。


フォルクスワーゲンは英国でゴルフ・ディーゼルの販売終了を決めた。

ゴルフは、英国の人気ディーゼル車として常に販売上位に輝いていた。フリート市場(社用車やレンタカーなど)では主力モデルであり、その燃費性能、税制優遇につながる低CO2排出量、そして力強い走行性能が好評を博してきた。2015年に社用車として納車されたゴルフの10台中8台以上がディーゼル車だった。

しかし、フォルクスワーゲンがAUTOCARへの声明で明らかにしたように、このモデルは英国から姿を消すことになった。

「フォルクスワーゲンUKはお客様の需要を継続的に評価しており、今回のケースでは、絶大な人気を誇るゴルフモデルにおいて、ガソリン車の拡充と今後登場するハイブリッド・パワートレインに注力することを決定しました」と同社は述べている。

英国での市場シェアは低迷

2015年末に発覚した排出ガス不正スキャンダルにより、フォルクスワーゲンがディーゼル車の衰退に火をつけたと言えるかもしれないが、フォルクスワーゲン・グループ全体としてはディーゼル車販売で主導権を手放したことはなく、今年欧州で販売されたディーゼル車の10台中4台を占めている。

しかし、英国はドイツやイタリアといった他の欧州諸国よりも早く、ディーゼル車と決別することになった。英国自動車製造販売者協会(SMMT)の統計によると、1月から5月までの英国におけるディーゼル車の販売台数は4万4449台で、前年同期比で7%減少。全体のわずか4.8%となった。


ディーゼルエンジンは初代ゴルフから導入されていた。

かつてビジネスドライバーに人気があったディーゼル仕様のゴルフだが、今年に入ってから英国でのゴルフ全体の販売台数に占める割合はわずか5.5%にとどまっている。フォルクスワーゲンが声明で述べたように、電動パワートレインがディーゼルに取って代わっているのだ。新型のフルハイブリッド仕様は今冬に発表され、マイルドハイブリッド、PHEV、ガソリンモデルと並んで販売される予定だ。

ディーゼルエンジンは、アウトバーンを疾走するドイツの消費者の間で依然として人気があり、欧州大陸側では引き続き販売される。

高級車ではディーゼルが堅調

英国でディーゼル車の販売を続けている数少ないメーカーの1つがランドローバーだ。SMMTによると、ランドローバーは現在、英国のディーゼル販売を支配しており、年初から5か月間の総販売台数の43%を占め、ディーゼル車ランキングの上位6位を独占している。

『ディフェンダー』に関しては、購入者の選択肢は多くない。最も安価なモデルは直列6気筒ディーゼルで、航続距離も長く、燃費もまずまずだ。PHEVは、スペック上は高い出力を誇るが、19.2kWhというやや小容量のバッテリーが切れてしまうと(公式には電気で約50km走行可能)、2.0Lガソリンエンジンがすべての動力を担うことになる。それゆえ、ディフェンダーPHEVの販売台数がわずか625台と、他の仕様より少ないのも不思議ではない。


フォルクスワーゲン・ゴルフGTD

ベルリンを拠点とする自動車アナリストのマティアス・シュミット氏はAUTOCARの取材に対し、次のように語った。

「理論上、このセグメントではPHEVの需要は非常に大きいはずですが、おそらく消費者は、長距離移動においては依然としてディーゼル車が優位であるという事実に気づいているのでしょう。実走行での航続距離は、充電や燃料の補充なしでも1000kmを優に超えます。これは単なるカタログスペックではありません」

今後は電動モデルへシフトか

とはいえ、PHEVも進化を続けている。ディフェンダーPHEVが改良され、おそらく『レンジローバー』や『レンジローバー・スポーツ』に搭載されている38kWhバッテリーを採用すれば、ディーゼル仕様の販売台数は減少するだろう。例えば、英国におけるレンジローバー・スポーツPHEVの販売台数が5月末時点で3937台であるのに対し、ディーゼル仕様は2353台と、PHEVが上回っている。

長距離走行と急速充電を可能にする電動化技術により、高級車市場のディーゼル車ユーザーも次第に電動モデルへと移行していくだろう。今年後半には、ランドローバーが118kWhバッテリーを搭載したレンジローバーおよびレンジローバー・スポーツのEV仕様を発売する予定だ。一方、BMWの新型『iX5』には、なんと140kWhもの大容量バッテリーが搭載されており、従来の直列6気筒ディーゼル車に代わる、長距離走行向けの有力な選択肢となるだろう。


フォルクスワーゲン・ゴルフGTD

640kmに迫る、あるいはそれを超える航続距離と、15分未満の急速充電能力が組み合わされば、「ビジネスドライバーにとってのゲームチェンジャー」になるとシュミット氏は述べている。

主流の選択肢ではなくなった

高額な税金に加え、米イラン紛争に端を発した最近の燃料価格の高騰を背景に、英国ではディーゼル車がますます過去のものとなりつつある。軽油価格は一時期、1Lあたり1.80ポンド(約387円)以上に跳ね上がったが、ここ数週間で落ち着きを見せている。

英国政府の統計によると、2025年末時点で道路を走行するディーゼル車の台数は依然として960万台と高い水準にある。しかし、その数も減少傾向にあり、昨年の第1四半期には2013年以来初めて1000万台を割り、現在では自動車総保有台数に占める割合は29%(2015年は38%)となっている。


フォルクスワーゲン・ゴルフGTD

ディーゼル車はまだ完全に消滅したわけではない。ジャガー・ランドローバーをはじめとする高級車ブランドが、新型車にディーゼルエンジンを搭載し続ける方針を示しているからだ。また、電動化が難しいカテゴリーの1つであるバンにおいても、ディーゼル車は生き残っている。

しかし、ゴルフのディーゼルが販売終了となった今、もはや主流の選択肢ではなくなった。現在はニッチな市場に限定され、EVが長距離走行の役割を引き継げることを証明するまでは、この状態が続くだろう。