維新が血道上げる「外来特例廃止」で重篤高齢者が見殺しに…医療費「原則3割」は入り口に過ぎず
安心して年を取れない「自己責任社会」がやってきそうだ。高市政権と連立を組む「日本維新の会」の吉村洋文代表(大阪府知事)は25日、自身のXに〈人口減少高齢社会に入った以上、社会保障制度改革が必要〉〈肝の一つは窓口負担のあり方〉と投稿。その実は「高齢者見殺し」に血道を上げている。
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維新が主張する、高齢者医療費の窓口負担「原則3割化」に、自民党は慎重姿勢を崩していない。両党の実務者協議は不調に終わり、今後の対応は自民の田村憲久政調会長代行と維新の梅村聡税調会長に一任されたが、経済界は「原則3割」に前のめりだ。
財務相の諮問機関・財政制度等審議会が26日、政府の「骨太の方針」に向けた意見書を片山さつき財務相に提出。70歳以上の窓口負担を〈可及的速やかに現役世代と同様に原則3割とすべき〉などと明記した。
原則3割ですら年金生活者には重荷。さらにヤバいのが、70歳以上の医療負担を抑える「外来特例」の廃止だ。財政審は意見書で〈高齢者のみに適用される外来特例は廃止とすべき〉とも強調している。
「外来特例は、現役並みの所得がない70歳以上の外来診療に関し、高額療養費の上限額を抑える仕組み。現行の上限額は月額1.8万円ですが、高額療養費制度の見直しに伴い、来年8月から2.8万円へ引き上げられます。維新も『将来的な廃止を見据え、大幅に縮減』と掲げ、企業の保険料負担を減らしたい経済界の意向と軌を一にしています」(政界関係者)
■保険料軽減は1人160円程度
厚労省の資料によれば、外来特例の利用者は年間620万人。うち年1回利用が290万人(46.9%)、2回が110万人(17.1%)と計6割超に上る。全国保険医団体連合会の事務局次長・本並省吾氏が言う。
「ただでさえ上限額引き上げにより少数回利用者が外来特例に該当しづらくなると考えられるのに、廃止になれば、より重篤な患者も排除されてしまう。年6回以上の利用者(15.9%)は腎不全や糖尿病、アルツハイマー病などの患者が割合的に高い。たまたま、その月だけ医療費がかさんでしまった患者と、毎月治療が必要な重症患者を一緒くたにして廃止を訴えるのは雑すぎます」
維新の常套句「現役世代の保険料負担軽減」にもつながらない。外来特例を廃止しても年間医療費の削減額は3400億円。負担軽減効果は、1人あたりザッと月160円程度だ。
「むしろ、公的医療保険制度の縮小が受診抑制を引き起こし、寝たきりや重症患者が増えれば、医療費増にはね返ってくる恐れもあります。その分、現役世代の負担も増す。医療・介護関係者は必死に重症化予防に取り組んでいるのに、本末転倒です」(本並省吾氏)
人工透析や血友病患者の自己負担を一定に抑える「特定疾病制度」の見直しも取り沙汰されている。
維新の公認を得た元アナが「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!」とブログに掲載、猛批判を浴びてから10年。維新はあの暴言に現実を近づけようとしている。
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