婚活で出会った忘れられない男たち 第3回 初回デート後に『車でどっか行かない?』と誘う「助手席マジック信者」
恋愛・婚活コンサルタントとして数々の女性の相談に乗ってきた筆者が、これまでに寄せられた相談の中でも“忘れられない婚活男子”を紹介。婚活に役立つありがたいアドバイス付きでお届けします。
今回紹介するのは、「初対面のご飯のあと『車でどっか行かない?』ドライブマン」。
「いいパパになりそう」な研究者男性
待ち合わせに現れたのは、いかにも研究者らしい男性でした。チェックシャツにベージュのチノパン、資料やノートPCが入っていそうな大きめの黒いリュック。仕上げは、長年デスクに向かってきた人特有の立派な猫背。猫背は研究者の勲章でもあるのだとか。
そんな彼女の視線に気づいたのか、男性も思わず「毎日机に向かいすぎて猫背になっちゃいましたー、ハハハ」
そう照れ笑いする感じにも、妙な押しつけがましさがない。派手さはゼロ、不快感もゼロ。異性として強烈にときめくタイプではないけれど、少なくとも女遊びで忙しそうな気配はない。むしろ、
「結婚したら案外こういう人がいいのかも」――そんな空気があったのだとか。
若い頃は、恋愛リアリティ番組『バチェラー』に出てくるような、キラキラした王子様っぽい男性に惹かれていたけど、
「将来子どもができたら、一緒に図鑑を開いてくれそう」
そんなふうに、女性の中では“いいパパ候補”として評価しました。婚活では、こういう加点が案外大きいものです。
しかも彼の店選びは意外にも丁寧でした。事前に好きな食べ物を聞き、豆腐料理メインの和食ダイニングの個室を予約。相手の好みを聞き、ちゃんと個室まで押さえる。この“雑ではなさ”は、婚活市場ではかなり優秀です。
食事が終わり、そろそろお開きかと思ったタイミングで、彼がさらっと言ったそうです。
「このあと車でどっか行かない?」


過去に登場した残念な婚活男子を一気見
「ヤリモク(体目的)確定でしょ」という強烈な不信感
このひと言で、女性の頭の中では警報が鳴ったのだとか。
「それって密室ってこと?」
「人気のない場所に連れて行かれたら?」
大げさではありません。ニュースでマッチングアプリの事件もよく見るし、初対面の男性の車に乗ることが、女性にとってどれだけリスクか。そこを想像できていない時点で危ういです。
豆腐ダイニングの個室も、ホテルに連れ込むための布石だったのかも?
そもそも自分は、そんな軽く見られていたのか――。
チェックシャツも、猫背の自虐も、今となっては“真面目な研究者”ではなく、“安心させるための演出”にすら見えてくる。女性の警戒心とは、そういうものです。
結局、女性はやんわり断って、その日は食事だけで帰ったそうです。
研究者として優秀。婚活では前提条件が抜けていた
なぜ、会ったばかりの女性をいきなりドライブに誘ったのか。
おそらく、どこかで“助手席マジック”でも仕入れていたのかもしれません。横並びで同じ景色を見ると距離が縮まる、という、恋愛ハウツー界で見かける古典的理論です。
けれど、それが成立するのは、すでに信頼関係がある相手限定です。
前提条件のない密室は、ただのホラー空間です。
研究室では完璧なデータを導き出せるのでしょうが、婚活では「女性の警戒心」という変数を完全に計算に入れ忘れてしまっています。
婚活は、論文ではなく“目の前の人間”を読む場
誤解のないように言えば、彼に悪意はなかったのかもしれません。
でも初対面の女性を車に誘うことが、どれほど怖く映るか。その想像ができていない時点で、もう十分に失格です。
婚活は、フィールドワークです。相手を観察し、反応を見ながら、慎重に距離を縮めていく。本来、研究者が得意としていそうな工程であるはずです。
論文ならあとから修正できますが、婚活の第一印象は、そう何度も再提出できるものではありません。

松尾 知枝 まつお ちえ 恋愛・婚活コンサルタント、株式会社インプレシャス代表取締役。国際線CAを経て、合コン総研アナリストとしてテレビや雑誌に出演。自身の経験と心理学をベースにした自分ブランド構築スクール「Precious 美女塾」を開設。セミナー、パーティ開催を通じ、多くの女性に恋愛アドバイス、出会いサポートを行っている。著書『あなたの生きづらさ“昭和な呪い”のせいでした』(小学館)など累計発行部数は10万部以上。 『あなたの生きづらさ“昭和な呪い”のせいでした』(小学館) Instagram:https://www.instagram.com/chie_matsuo/
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今回紹介するのは、「初対面のご飯のあと『車でどっか行かない?』ドライブマン」。
「いいパパになりそう」な研究者男性
待ち合わせに現れたのは、いかにも研究者らしい男性でした。チェックシャツにベージュのチノパン、資料やノートPCが入っていそうな大きめの黒いリュック。仕上げは、長年デスクに向かってきた人特有の立派な猫背。猫背は研究者の勲章でもあるのだとか。
そう照れ笑いする感じにも、妙な押しつけがましさがない。派手さはゼロ、不快感もゼロ。異性として強烈にときめくタイプではないけれど、少なくとも女遊びで忙しそうな気配はない。むしろ、
「結婚したら案外こういう人がいいのかも」――そんな空気があったのだとか。
若い頃は、恋愛リアリティ番組『バチェラー』に出てくるような、キラキラした王子様っぽい男性に惹かれていたけど、
「将来子どもができたら、一緒に図鑑を開いてくれそう」
そんなふうに、女性の中では“いいパパ候補”として評価しました。婚活では、こういう加点が案外大きいものです。
しかも彼の店選びは意外にも丁寧でした。事前に好きな食べ物を聞き、豆腐料理メインの和食ダイニングの個室を予約。相手の好みを聞き、ちゃんと個室まで押さえる。この“雑ではなさ”は、婚活市場ではかなり優秀です。
食事が終わり、そろそろお開きかと思ったタイミングで、彼がさらっと言ったそうです。
「このあと車でどっか行かない?」


過去に登場した残念な婚活男子を一気見
「ヤリモク(体目的)確定でしょ」という強烈な不信感
このひと言で、女性の頭の中では警報が鳴ったのだとか。
「それって密室ってこと?」
「人気のない場所に連れて行かれたら?」
大げさではありません。ニュースでマッチングアプリの事件もよく見るし、初対面の男性の車に乗ることが、女性にとってどれだけリスクか。そこを想像できていない時点で危ういです。
豆腐ダイニングの個室も、ホテルに連れ込むための布石だったのかも?
そもそも自分は、そんな軽く見られていたのか――。
チェックシャツも、猫背の自虐も、今となっては“真面目な研究者”ではなく、“安心させるための演出”にすら見えてくる。女性の警戒心とは、そういうものです。
結局、女性はやんわり断って、その日は食事だけで帰ったそうです。
研究者として優秀。婚活では前提条件が抜けていた
なぜ、会ったばかりの女性をいきなりドライブに誘ったのか。
おそらく、どこかで“助手席マジック”でも仕入れていたのかもしれません。横並びで同じ景色を見ると距離が縮まる、という、恋愛ハウツー界で見かける古典的理論です。
けれど、それが成立するのは、すでに信頼関係がある相手限定です。
前提条件のない密室は、ただのホラー空間です。
研究室では完璧なデータを導き出せるのでしょうが、婚活では「女性の警戒心」という変数を完全に計算に入れ忘れてしまっています。
婚活は、論文ではなく“目の前の人間”を読む場
誤解のないように言えば、彼に悪意はなかったのかもしれません。
でも初対面の女性を車に誘うことが、どれほど怖く映るか。その想像ができていない時点で、もう十分に失格です。
婚活は、フィールドワークです。相手を観察し、反応を見ながら、慎重に距離を縮めていく。本来、研究者が得意としていそうな工程であるはずです。
論文ならあとから修正できますが、婚活の第一印象は、そう何度も再提出できるものではありません。

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