後半途中出場した町野(カメラ・山崎 賢人)

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◆サッカー北中米W杯▽決勝トーナメント1回戦 ブラジル2―1日本(29日、ヒューストン競技場)

 【ヒューストン(米テキサス州)29日=岡島智哉】日本代表は1―1で迎えた後半アディショナルタイム(AT)に失点し、ブラジルに1―2で敗れた。MF佐野海舟のゴールで先制するも王国の意地に屈し、通算5度目の決勝トーナメント1回戦敗退となった。

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 苦しい台所事情が垣間見える試合となってしまった印象だ。

 久保建英を負傷で欠いた第2戦以降は実質、右サイド(シャドー+WB)を堂安律、伊東純也、菅原由勢の3人、左サイド(〃)を中村敬斗、前田大然、鈴木淳之介の3人で回していた。

 このうち、森保一監督は先発に堂安&伊東、中村&前田を選んだ。ベンチに控える手札の“火力”は弱まるものの、ブラジル相手に前半を受け流すことはできないという判断だろう。実際に1―0で前半を折り返したのだから、この決断にケチはつけられない。

 しかし後半、ブラジルがここにつけ込んできた。サイド攻撃を繰り返すことで日本の両WBの体力を削り、ビニシウスの対応に追われた右サイドは特に疲弊が顕著となっていく。菅原、鈴木淳の投入で手を打ったが「5バック化」の色が強まり、防戦一方となってしまった。

 彼ら2人に非があるとは言い難い。また「ジョーカーを置いておけ」と言うのは簡単だが、現状の選手層では厳しい側面もあった。三笘薫がいれば、南野拓実がいれば、そして久保建英がいれば…などとは言いたくないが、そのような言及が避けられない敗戦となってしまった。

 シャドーにおいても、この日起用された町野修斗に加え、鈴木唯人、塩貝健人、後藤啓介と駒はそろっていた。それぞれに個性があり、小川航基を含めてビハインドの状況ならシステム変更を含め、投入の選択肢は多かったように思う。ただし、リスクが大きい同点の状況で投入できるほどの信頼はつかめていなかった。

 結果論で言えば、シャドーとウィングバックを兼用できて、推進力があるタイプが1枚欲しかった。もっとも、その役目を果たせそうな選手は森保監督もテスト招集を繰り返してきており、基準に達する選手がいないという判断になったのだが…。

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 試合後、選手からは「個の力で負けた」というニュアンスの発言が多く聞かれた。ブラジルの得点者はマンチェスターUとアーセナルで、アシストもアーセナルとニューカッスル。そして別格の存在であり続けたRマドリード。日本も持ち前の組織力で台頭に渡り合う場面も多かったが、最後はやはり個人スキルの差での決着となった側面は否定できない。

 4年後の次回大会までに、この「差」をどう埋めていくか。誰か数人ではなく、チーム全体として底上げを図っていく必要がある。(岡島 智哉)