「大分の夏は涼しい」県が新たな観光戦略…インバウンド激減の“夏”を攻略へ 「クールサマー」作戦の舞台裏
6月も後半に入りもうすぐ夏本番です。今年の夏は「涼しい大分へ」。観光施設などでは、クールスポットを創り出そうと整備が進められています。
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好調なインバウンドに潜む「夏の盲点」
佐藤知事:
「今年の夏に間に合うように『クールサマーinおおいた、大分の夏は涼しい』というキャンペーンをやっていく」
今年2月、佐藤知事は大分の夏の涼しさを積極的にアピールしていくと発表。急ピッチで取り組みを進めるとしました。
夏に間に合うように9100万円あまりの補正予算を組んで、暑さ対策を進める大分県。背景には何があるのでしょうか?
県観光政策課 山橋俊哉課長補佐:
「特に去年の夏の落ち込み方が前年と比べて、すごく大きかったというデータも現れていて、インバウンドは暑い時が底になっている」
台湾便の就航などで好調に推移している県内の外国人旅行客。一方で、宿泊者数を月別にみると夏に大きく減る傾向が。1月と8月を比べると、おととしは4割、去年は半減しています。
県観光政策課 山橋俊哉課長補佐:
「観光が重要な産業で大切になっていく中で、一年を通してお客さんに来ていただけるよう、県として取り組んでいかないといけない」
遊園地で「遮熱塗装」
県の取り組みの柱となるのが、観光施設が実施する暑さ対策への補助事業です。年間およそ40万人が訪れる別府市の「城島高原パーク」。高原とはいえ、屋外施設とあって夏の暑さには頭を悩ませてきました。
パークでは県の補助を活用しながら、およそ1000万円をかけて、メイン通りの塗装を塗りなおすことを決め、現在工事を進めています。アクリル樹脂の塗料は暑さを軽減する効果があるとされ、夏休み前までの完了を目指しています。
城島高原パーク業務課長 瀬暢宏課長:
「過去のデータからしたら、駐車場では10度くらい表面温度が下げられるというような実績があるようです。入園したあとに『涼しいな』と感じていただけるように、塗料で少しでも涼しさを感じてほしいです」
日田市で「足水」…知恵を絞る観光地
一方、全国にも名をはせる暑いエリアといえば日田市。ここでも県の補助金を活用した取り組みが進められています。
日田市観光協会は、オーダーメイド家具を手がける市内の業者に依頼して、足湯ならぬ「足水」を製造しています。日田杉を利用した「足水」は長さ2メートル40センチ、幅52センチで、2台製作する予定です。
日東木工 河津亮常務:
「今回は水を入れるということで、杉ってものすごく柔いんですよ。なので繊細です」
また、観光協会は、ひしゃく100本と水をためる桶50個を購入。豆田町や隈町など市内各所に設置して、市民や訪れた人たちが打ち水を体験できるようにします。
「足水」や「打ち水」といった水を活用した取り組みは、水郷日田ならではの暑さ対策と言えそうです。
日田市観光協会 用松太一課長:
「日田の豊富な水資源を体感してほしいというところから着想を得ました。気温ばかりは人間の力ではどうしようもないので、涼しさを演出しながら夏の暑い日田を楽しんでほしいです」
このほか、竹田市のくじゅう花公園では、県の補助を活用してライトアップ設備を増設。8月の1週間「涼しい夜の夜間営業」を計画しています。
県は、これまでに21の事業者の暑さ対策に総額およそ5700万円の補助を決定。今年の夏は「涼しい大分」へ――新たな観光戦略が走り出しています。

