事件直後に撮られたAさん(79)の痛々しい写真

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 埼玉県狭山市在住のAさん(79)は、2月、妻と自宅で就寝中に4人組の強盗に襲われ、目の骨を骨折する重症を負った。納得いかないのは、逮捕された17歳の少年に対する司法の判断である。早々と逆送なしの少年院送致が決まってしまったというのだ。(前後編の後編)

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【写真】タバコをふかし、眉を剃って…呆気なく逮捕された17〜25歳容疑者たちの「素顔」

 前編【就寝中に4人の強盗が…バールで頭を殴打され妻と自宅に監禁された79歳男性が語る「恐怖の30分間」 逮捕者に17歳少年と「向かいに住む20歳男」】からの続き

「先輩から誘われて怖くて加わった」

 未成年者が起こした事件はすべて家庭裁判所に送られる。家裁では非公開の少年審判が開かれ、保護観察処分などの判断が下されるが、殺人、強盗等、現住建造物放火などの重大犯罪で、刑事処分が相当と判断された場合は検察官に送致される。いわゆる「逆送」である。逆送になって起訴されると、少年であっても成人同様、公開の法廷で裁かれる。

事件直後に撮られたAさん(79)の痛々しい写真

 今回は強盗致傷という重い罪であり、Aさんは、少年が直接手を下していようがいまいが逆送になると思い込んでいた。

 だが5月、さいたま家裁川越支部は、少年を逆送せず、第1種少年院への送致を決定した。Aさんはこう憤る。

「本人の供述によれば、先輩から誘われ、怖くて断れずに犯行に加わったんだそうです。被害者に申し訳ないことをした、とちゃんと反省し、将来弁済したいとも話しているので、今回はちゃんと指導した上で少年院送致にしたとのこと。ただ、一歩間違えれば死んだかもしれない私の立場からすれば、少年の言葉は真に受けられません」

謝罪・弁済の話は一切なし

 実際、少年から一度も詫び状ももらっていないし、被害弁済の話すら受けていないというのだ。

「普通は親がすっ飛んでくるものでしょうがそれもない。奪われた現金も返ってこないし、治療費、弁護士費用など事件のため出費ばかり重なっています」(Aさん)

 謝罪がないのは他の容疑者も同様だという。自宅の目の前には、祖父母と共に岩田咲人容疑者が住んでいたが、

「なしの礫です。祖母とは先日、自治会費の集金に来た時に顔を合わせましたが、何にも言ってきませんでした」(Aさんの妻)

 実は岩田容疑者はAさんの孫と同級生で、一時はAさんの孫が住むアパートに居候するなど親しい関係でもあった。一家で踏んだり蹴ったりの目にあっているのである。

罰を軽くしてしまったら再犯を防げない

 Aさんは少年に対しても、大人同様、厳しい罰を与えるべきだと訴える。

「親の教育が悪いとか、環境が悪いとか言っても始まらない。こういうメチャクチャなことをしでかす子供たちが存在していることを踏まえた上、社会はきちんと犯罪者たちに対峙していくべきです。それには、悪いことをしたらそれ相応の罰が待っていると教え込む必要があるでしょう。この程度なら少年院で済むと思われたら再犯に走ってしまう可能性があるし、真似する子供も出てきます」(Aさん)

 そして、一軒家に暮らす高齢者に対してこう注意喚起する。

「私は会社役員ではありますが、勤め先は中小企業。決して金持ちではありません。世間で強盗事件が多発していることはニュースで見ていましたが、まさか自分がターゲットになるとは思っていなかった。だから同世代の方々には、自分は大丈夫だとは思ないでほしい。いつ何時でも強盗に入られるかもしれないという危機意識を持って、防犯カメラを見えるよう設置するなど、入念な対策を講じてほしいです」(同)

 実際、Aさんの家の敷地は地域の中では比較的大きかったが、豪邸では決してない。目の前に思慮のない若者がいるだけで、安心して暮らせない時代になってしまったのである。

 少年以外の3容疑者の裁判はこれからだ。Aさんはきっちり責任を取ってもらうよう、4人全員に対して民事で損害賠償を求め徹底的に闘っていくつもりである。

 前編では、強盗の「意外すぎる犯人」と「恐怖に震えた30分間」についてAさんが証言している。

デイリー新潮編集部