緊急手術後の父、泣き崩れる母。そのどちらも現実味がなかった/家族を忘れた父親との23年間(4)

「脳に腫瘍があります」父が変なイビキをかいた翌日に知らされたこと/家族を忘れた父親との23年間(1)
記憶を失った父とどう向き合うべきだったのか…。
胸をえぐる実話のエピソード。
1996年夏。高校1年生のエミさんは、サラリーマンの父、専業主婦の母、中学2年生の妹と平穏に暮らしていました。しかしある日、父・ヒロシは脳にできた腫瘍が破裂した影響で、半身まひや失語症の障害を負ってしまいます。さらに記憶能力が大幅に欠如し、家族の顔さえ分からなくなっていくのでした。
脳に障害を負った父親を支える家族の、葛藤のエピソードをお送りします。
※本記事は吉田いらこ著の書籍『家族を忘れた父親との23年間』から一部抜粋・編集しました。

■泣き崩れる姿








著=吉田いらこ/『家族を忘れた父親との23年間』

