1回、負傷引き分けとなったジョナサン・ゴンサレス(左)とアンソニー・オラスクアガ(撮影・園田高夫)

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 「ボクシング・WBO世界フライ級タイトルマッチ」(14日、有明アリーナ)

 王者のアンソニー・オラスクアガ(米国)と、前ライトフライ級王者で、現フライ級1位のジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)が対戦し、1回2分25秒で無判定試合となった。ゴンザレスが左目の下をカットした。場内では「負傷引き分け」とアナウンスされたが、その後に無判定試合となった。

 まさかの結末に場内がどよめいた。1回。オラスクアガがワンツーをかいくぐった際に、相手の顔面と接触し、左目の下をカット。試合中断から一時は再開されたが、再びゴンザレスが負傷箇所をアピールし、レフェリーが試合を止めた。

 前戦で世界王者に輝いたオラスクアガにとって、この日は初の防衛戦。勝利の先に、自身が唯一黒星を喫しており、前日にWBC王座を獲得した寺地拳四朗(BMB)との統一戦を希望していただけに、試合終了のゴングが鳴り響くと、両手を広げて悔しさをあらわにした。

 試合後の会見でも「今日は戦争するつもりで来ていた。非常に残念。この試合のために非常に練習してきた。相手もリングに上がったらすごいファイターなので、楽しみにしていた。自分の力を証明したかったのにできなかったのが残念」と唇をかんだ。

 今後については「正直、この後のプランない」としつつ、「ダメージないのでいつでも準備できている。(拳四郎との)リマッチには前向き。来年実現できたら」と話した。

 ゴンザレスの会見は実施されなかった。