400メートル個人メドレー金メダルに拳を突き上げる大橋悠衣【写真:AP】

写真拡大

競泳女子400m個人メドレー

 東京五輪競泳女子400メートル個人メドレー決勝が25日、東京アクアティクスセンターで行われ、日本記録保持者の大橋悠衣(イトマン東進)は4分32秒08で金メダルを獲得した。競泳女子のエースとして期待された25歳。初出場の五輪を全力で泳ぎ切った。海外メディアは「支配的なパフォーマンス」「凄い。本当にアメージング」と称賛している。

 大橋は客席の日本選手団に向け、右手を突き上げて入場。最初のバタフライは3番手で終えた。背泳ぎの50メートルでトップに立つと、平泳ぎに繋いだ。徐々に差を広げ、体1つ抜け出して最後の自由形へ。大きくリードを広げ、後続が追いすがる中、そのまま逃げ切った。

 レース後は拳を突き上げて満面の笑み。表彰式では名前をコールされると、涙を流して両目を拭った。日本のエースが強さを見せ、海外メディアや元選手がツイッターで続々と賛辞を送っている。

 アテネ五輪400メートルリレーの金メダリスト、オーストラリア代表ジャーン・ルーニーさんは「日本にとってなんてワンダフルなことなのでしょう。ユイ・オオハシが開催地日本の競泳で初の金メダル獲得」と投稿。ロイター通信で記者を務め、現在はフリーランスのジャック・タラント氏は「日本にとって初の競泳金メダル。ユイ・オオハシによる支配的なパフォーマンスだった」と称賛した。

 米大手データ会社「ブルームバーグ」のフィオン・リー氏は「最初から最後まで素晴らしい勝利だった」とレース展開に注目。米メディア「SBネーション」の編集者、キャロライン・ダーニー氏は「凄い。オオハシは本当にアメージングなレースを展開した」とつづっている。

 大橋は17年世界選手権は200メートル個人メドレーで日本記録を更新して銀メダル。日本代表の中心選手となり、19年世界選手権も400メートル個人メドレーで銅メダルを手にした。自己ベストは200メートルが2分7秒91、400メートルが4分30秒82でともに日本記録。26日には女子200メートル個人メドレー予選にも出場する。(THE ANSWER編集部)