ブームは一服、苦戦の「北海道新幹線」に次の一手はあるか
「3年目の数字に満足はしていない」。JR北海道の島田修社長は13日の定例会見で、北海道新幹線の3年間の実績を振り返った。初年度の1日当たりの平均乗車人数は約6200人、乗車率は32%。だが18年度(18年4月―19年2月末)は同4700人、同24%と減少傾向で推移する。
ふっこう割りは3月で終わる。継続的な需要喚起策が必要だ。プラスの要素では、16日のダイヤ改正で東京―新函館北斗間を最短3時間58分で運行を始めたことだ。航空機との競争の目安となる「4時間の壁」を突破することで一定の効果を期待できる。
島田社長は「(埼玉県の)大宮だと(東京からに比べて)より身近になる」とJR東日本と連携して需要喚起に取り組む考え。また、東北地域では修学旅行などでの利用を企画する。
だが、経営面での抜本的な改善は見込めない。少ない利用客の上に、貨物列車との線路共用や青函トンネルの維持・更新コストなど構造的なコスト負担が重くのしかかる。17年度には北海道新幹線だけで99億円の赤字を計上した。
黒字化は「札幌まで延伸しないと厳しい」(JR北海道)と30年度までは見通せない。また延伸しても航空機と顧客獲得競争となるため、それまでに新幹線の高速化に向けた課題解決が不可欠。事業が軌道に乗るにはまだまだ時間を要し、事業運営は厳しい状況が続きそうだ。
(文=札幌支局長・村山茂樹)
