10連休できない企業たち、受注対応で休日出勤
納期遅れ避ける
鋳物の内側に空洞を作るための型「中子」を製造する岡田シェル製作所(兵庫県淡路市、岡田敏孝社長、0799・62・6098)は、4月27日、5月6日を出勤日にした。岡田将武専務は、「建設機械に搭載する油圧部品向け中子の需要が増えており、顧客と操業日程を話し合い、決めた」と話す。
ただ、「従来は休日でも急に出勤して生産を補完していた時期もあった。しかし、今は働き方改革の一環として少なくとも8連休は取れるよう生産計画を立てた」(同)と説明する。
また、川崎精機工作所(川崎市中原区、上田親男社長、044・422・4195)は、4月30日から5月2日の3日間を出勤日とする予定だ。上田社長は、「新天皇陛下の即位日である5月1日と前後の日が休日と決まったのが昨年12月と遅く、それまでに19年度の休日を確定させなければならなかった」と事情を説明する。
同社は半導体製造装置向け部品加工などを手がける。上田社長は3日間について、「仮に当社が休日と設定した後で国が通常の平日扱いと決めていれば、取引先からの生産要求に合わせ、社員を休日出勤させなければならない懸念があった」と明かす。
取引先からは一定の生産量を求められており、3日間の出勤日を生かして生産を継続する。GW中は休日という顧客企業は多くなりそうだが、営業担当者も通常通り業務に当たる。
プリント基板や制御盤、制御盤用電線加工機の製造を手がけるライオンパワー(石川県小松市、高瀬敬士朗社長、0761・44・5411)は、「今年限りのことでもあり、社員の職場満足度も考慮」(高瀬社長)し、4月28日から5月6日までの9連休にした。発注先の状況を確認はしたが、特に要請も無く通例であっても「27日の土曜日は出勤日だった」(同)こともあり、判断は速かった。
ただし、多品種を受注生産する同社にとっては、稼働日の減少は出荷に明らかな痛手。年間を通じた生産計画への影響は避けられず、どこかで「挽回は必要になる」(同)という。
働き方改革意識、生産減は自助努力
プラスチック製品の試作、小ロット生産をするミヨシ(東京都葛飾区、杉山耕治社長、03・3692・0662)は、10連休のうち4月27、30日、5月1、2日の4日間を有給取得奨励日として、当番制で一部従業員が出勤する体制をとる。
仕事量に応じて体制を整える予定だが、顧客でも1、2日を休みとする企業は多い。杉山社長は、「なるべく10日間全て、職種を問わず全従業員を休みにする方向性にもっていきたい」と述べる。
埼玉県内のあるアルミ加工会社は通常通り操業。4月29日は出勤日とし、休みは5月3日からの後半の4連休のみ。やはり10連休ともなると、月間の生産量にも大きく響く。
同社の社長は「銀行などの金融機関が10日も休業するとなると、休み明けが混乱するのでは。株式市場もその間に起こったさまざまな出来事をどう織り込むのだろうか」と心配する。
同じく、県内で精密部品加工を営む企業は10連休だ。政府の指針に加え、昨今の働き方改革の流れにも沿って長期休業を決めた。同社役員は、「生産減は自助努力で何とかする。社員は普段できないことを行い、自己研さんにつなげてほしい」と話す。

