「さか上がり」「つめ切り」「ふろしき包み」…一人でできない!小学生が急増中

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今どきの小学生で、小学校3年生までに逆上がりができる子は約3割。その他にも「できている?」あんなこと、こんなこと…。主婦の友社は幼稚園年長、小学1、2、3年生のお子さんを持つお母さんに向けて、衣食住や運動、健康など生活上のことについて、子どもができているかどうか、アンケート調査しました。子どもの「生きる力」をつけるために、親ができることは?

Q.「お子さんはできていますか?」アンケート結果

・ さか上がり 31%
・ なわとび(前1回跳び)88%
・ 補助輪なし自転車に乗る 68%
・ 正しい箸の持ち方 73%
・ ちょうちょ結び 43%
・ ふろしき包み 29%
・ ぞうきん絞り 73%
つめ切り 32%
・ 生卵を割る 68%
・ 包丁で野菜を切る 65%
・ ご飯を炊く 19%
・ 一人で近所のスーパーまでおつかい 28%
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※全国の主婦の友社読者ネットアンケートクラブ会員へのメール調査。
回答数73人。子どもの男女比/男の子36人、女の子37人
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さか上がりに関しては、大人になってもなお「できなかった辛さ」のマイナスイメージを持つ人が多く、運動嫌いな子を増やしてしまうということを理由として、最近では授業で必修にしない学校も増えているようです。そのためか、できる率は低い。
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なわとび(88%)は、「幼稚園や保育園で教わって、できるようになった」という回答が目立ちました。その他、正しい箸の持ち方(73%)、ぞうきん絞り(73%)など、高い数値を示したものはいずれも「幼稚園や保育園で指導していただいた」というコメントが多くみられました。

つめ切り」「ふろしき包み」は家庭で教えないとできない

「できている」割合が低かった「つめ切り」(32%)、「ふろしき包み」(29%)については、幼稚園や保育園で教わったというコメントは少なかった。つまり、親が家で教えないと、できるようにならないということです。
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また、「できる」が31%という低い値だった前述の「さか上がり」については、別な項目として質問した「親が、子どもにできてほしいものは?」という問いで、58%と高い数値を示しているのも印象的。暗くなるまで練習した子ども時代の経験を、自分の子どもにも味わい、乗り越えてほしいという思いがあるのでしょうか。同じく「できてほしい」こととしての「補助輪なしの自転車に乗る」(48%)を上回る値となりました。

Q.これからの教育、力を入れたいことは?

・自分で考えたり、創り出せる力を伸ばす 64%
・「生きる力」を伸ばすための、家事や社会について知る経験 64%
・人とのコミュニケーションが円滑にできる子にする 43%
・国際的な感覚を身につけさせることや英語教育 30%
・学校のテストや入試で高得点をとれるための学習 21%
・理系脳を育てるための学習やプログラミングなど 11%
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※アンケート方法/「そう思う」ことに5段階評価で★をつけてもらう。%表示は最高の★5つをつけた人の割合

親の願いは「自分で考え」「生きる力がある」子ども

「ペーパーテストでよい点をとる子どもを育てたいわけではない」そういった親の思いがはっきりと出た結果になったことが印象的でした。最近注目されている「理系教育」も、対象が低学年のためか、まだそれほど高い関心事というほどではなさそうです。
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上記の6つの項目以外のコメント自由記入欄には「好きなことを見つけてほしい」「できないことに諦めずに取り組んでほしい」「人の気持ちがわかる子になってほしい」などの記述が目立ちました。そこにも、人とつながる社会の中で、しっかりと自分の意思を持って生き抜いてほしいというイメージが浮かびます。
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そんな願いを持った親たちの間で今、話題を呼んでいる本が『できるよ!せいかつ366』。「つめ切りの方法」や「さか上がりの仕方」など、小学校入学までに身につけてほしいことが366日分、写真やイラストつきでわかりやすく解説されています。その中で紹介している「ふろしき包み」、お宅のお子さんはできますか?
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●ふろしきを使ったお弁当包み(4つむすび)の方法

1 まずは布の中央にお弁当箱を置く。
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2 上下の布で1回むすぶ­
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3 もう1回むすぶ­
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4 左右の布で1回むすぶ­
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5 もう1回むすんで完成!­
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ふろしき包みが一人でできたら、園や学校で周りにできない子が多いだけに、「自分はできる!」ということが自信につながるはず。園や学校での生活もますます頼みになるかもしれません。

※­『できるよ!せいかつ366』(総監修:お茶の水女子大学教授・子ども園園長 宮里暁美/発行:主婦の友社)
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