今月4日、長きに渡って日本サッカー界を盛り上げてきた元日本代表・中山雅史が引退を表明した。45歳2ヶ月1日というJ1最年長出場記録を持つものの、近年はケガに苦しめられた現役生活だった。

18日放送、NHK「ニュースウオッチ9」では、そんな中山のインタビューを放送している。「肩書きどうします?」と訊かれるや、「肩書きですか?リハビリストか、リハビラーか、あるいは、情熱リハビリストなのか。そんなところになるのかと思います」と自虐的に語った中山。

引退会見では、自らを“へたくそ”と表現したが、これについては「常々、自分と向き合ったときに感じることで、もっともっとボールキープにしても、コントロールにしても、ゴール前の動きにしても、色んな要素で自分自身がまだまだ未熟だっていつも感じてましたから、(ゴール数も)倍、3倍、4倍はいけてたんじゃないですか、うまい選手だったら。それだけのチャンスを頂いていると思います。それを決めきれなかった。不甲斐ない気持ち」と説明した。

また、長く現役生活を続けてきたことについては、「自分に求められているものは、ゴール前に詰めることであって、それによって自分は生き残ってきた部分はあるのかもしれない。それがなくなったら、自分でもなくなってしまう」と話し、盟友・三浦知良の話題になると、「ファッションは真似できない」、「コンビニに行くにもスーツに着替えてっていうのはできませんから」とおどけつつ、「あの人がやって活躍すれば、僕も活躍したいって思う。ただ、そこに対して、ライバル視っていうことよりも、いいなっていうか、自分もそういう活躍をしたい。ピッチに立ちたい(という気持ち)」と語った。

その最後には、「幸せでした。喜怒哀楽を全て表現させて貰った」と振り返った中山。愛するサッカーに対しては、「色んなものを頂いた。それによって、自分自身を成長させてくれているという気持ちはありますから、僕にとっての大きな財産。だから、失いたくないんですよ。未練たらたらですけどね。サッカーを失いたくない」と想いを口にした。