フィオレンティーナのアンドレア・デッラ・ヴァッレ取締役が激怒している。17日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグで、ヴィオラはバイエルン・ミュンヘンに敵地で1−2と敗北を喫した。しかし、明らかなオフサイドだった決勝点を、エブレベ主審が認めたことで、いつも冷静な同氏が怒りをあらわにしたのだ。

「スキャンダラスだ。この判定はスキャンダラスだよ。冷静にゴールシーンを見直してみたが、これは恥ずべきことだね。副審はオフサイドラインに沿っていた。何をやっているのだろうか。私はこの上なく怒っている。しかし、フィオレンティーナは堂々と胸を張ってこの挑戦から出て行くよ。私はスタンドでミシェル・プラティニ(UEFA会長)と一緒だったが、彼もまた、1.5メートルのオフサイドだったと言っていた」

「選手たちも怒っているが、ただ彼らは自信も抱いている。1ゴールを決めれば良いんだからね。我々は絶賛されていたこのバイエルンに対し、互角に戦った。11人対11人のままだったら、違う結果になっていただろう。フィオレンティーナは本来の自分たちに戻りつつある。プレーを取り戻してきているんだ。我々は、こういう試合で選手たちが気を落とさないことを願っている。だが、そんなことにはならないと思うよ」

フィオレンティーナ側としては、少なくとも3つの不利な判定があった。一つはマッシモ・ゴッビに対する一発退場は行きすぎではなかったかという点、そしてマヌエル・バルガスに対するファウルにおいて、ミロスラフ・クローゼが退場にならなかった場面、最後がオフサイドポジションにいたクローゼの決勝点が認められたことだ。

「副審の家族はすぐに彼を視力検査へ連れて行くべきだと思うね。だが、我々はチームが素晴らしく立ち直ったところも見ることができた。我々が6−0で負けるなんて声もあったが、どうやら結果は違うものになったみたいだね」

また、アンドレア氏の兄で名誉会長のディエゴ氏も、「スキャンダラスだね。誰を審判にするか、注意を払う必要がある。これはCLなんだ。(バイエルンの代表取締役)ルンメニゲ氏は紳士であり、我々に賛辞を送るとともに、クローゼのゴールがオフサイドだったと認めたよ」と付け加えている。

一方で、チェーザレ・プランデッリ監督はこの深刻な判定ミスに対しても、冷静さと明晰さを失うことなく、次のように話した。

「ゴッビの退場はなかった。彼らの2点目がオフサイドだったことについては、話さない。とにかく、フィオレンティーナは素晴らしいパフォーマンスだった。セカンドレグでは全力を尽くすよ。我々はやれるはずだ」