人によって平熱が違うのはなぜ?

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これまで日本人の平均体温は36.89℃(プラスマイナス0.34℃)と、一般的に知られている体温よりも高めとされていた。ところが、これは50年以上前に計測されたデータで、現在は平均36.2℃になっているという研究結果も。日本人の体温が年々低下してきているという。ちなみに欧米人の平均は36.9〜37℃とされ、現代の日本人よりも0.7℃ほど高めだ。

体温と基礎代謝量は密接な関係にあり、基礎代謝は筋肉量が高いほど上昇する。つまり、筋肉が多い人ほど基礎代謝量が多く、それに比例して体温が高くなるようだ。欧米人の体温の平均が高めなのも、骨格や筋肉量の違いではないかと考えられる。

また、体温が低くなった原因としては、食生活の変化によるビタミン・ミネラル摂取量の低下、冷暖房完備の環境による体温調整機能の低下などが挙げられている。現代日本における生活環境が、体温低下の大きな要因となっているようだ。

さらに、体温が一度下がると免疫力が30%低下すると言う説がある。女性に多い低体温症は、免疫力が低下し、感染症・病気・アレルギーにかかりやすいなどの弊害があるのだとか。しかしその一方で、寿命が長いサルやネズミには「体温が低い」という特徴が見られたという、なんとも不思議な報告も。

一説によると哺乳類の生涯代謝量は体重に比例して定量があり、そのため基礎代謝が高いとDNAの老化が進んでしまうという説もある。欧米人と比較して、日本人の寿命が長いのも体温と基礎代謝が関わっているのかもしれない。

低体温だと病気になりやすい弊害がある一方で、寿命が延びるという側面もあり、高体温はその逆。どちらも、メリットとデメリットがあるようだが、果たしてどちらがよいのだろうか。
これも「人体の不思議」ということで......。

※ちなみに、脇下と口腔で体温測定した場合、人によっては計測結果に違いが出ることも(筆者が試しに脇下と口腔で測定したところ、どちらも36.5〜36.6℃と変化はなかった)あるので、体温は各部分で計るようにしてみよう。
文・タカハシダイスケ

参考
『体温 運動時の体温調整システムとそれを修飾する要因』(NAP Limited)
『テルモ体温研究所』