Jリーグが、来季からの2ステージ制への移行を打ち消した。「いったい、今までの主張は何だったの?」という感じだね。
 
 この問題を知らない人のために改めて説明しておくと、観客動員数の低下や露出機会減に対するテコ入れ策として、Jリーグが2004年まで採用されていた2ステージ制の回帰を検討。2ステージ制にすれば、2度の優勝争いとチャンピオンシップにおける注目度がアップしてスポンサー収入、放映権料収入等々のメリットがある、という話だったが、これに対してサポーターから猛烈な反対意見が相次ぎ、Jリーグが前向きに検討していた前言を撤回した、という一件だ。
 
 サポーターが反対した理由には、2ステージ制への回帰そのものへの嫌悪感はもちろん、Jリーグが何の説明もなく、ただトップダウンで突っ走ろうとした、というのも含まれる。Jリーグ側も撤回した際、「大会方式を変える前提としてリーグの経営や運営の現状を一般に広く知らせる必要性を痛感した」と言っている。
 
 なんと情けない話だろうか。情けないというより恥ずかしいよね。組織のあり方として強い疑問を覚えるのは僕だけじゃないだろう。「特に説明しないで決めようとしたけど、思った以上に反対されたので白紙に戻します」って、これがあなたの会社だったら、どう思うかな? ひどい話だよ。

 そしてこの一件で何より問題とすべきは、メディアの姿勢だ。2ステージ制への検討がなされた実行委員会が9日に行われた際、サポーターの有志がJFAハウスに乗り込んだ。これは一部のネットメディアや、twitterなどの個人発信で知られたけど、この様子を大手メディアは報じなかった。こういう経緯で、こういう声が上がっている、こういう主張がある、というのを黙殺しているのだ。

 本来であれば、Jリーグ側にインタビューする、反対しているサポーターの主張も聞く、メリットは何で、デメリットは何かを多角的に検証する。両面を取材し、広く世に問うのがメディアの仕事じゃないか?

 そういうことをせずに、本店に逆らわず、降りてきた情報をただ流すだけ、という姿勢が、「広く知らせる必要性」を感じずに突っ走ろうとしたJリーグの体質を助長している、というのもあるんじゃないかな。

 あるいは、メディアがちゃんと取材しない、報道しないということは、その程度の話、つまり2ステージ制だろうがなんだろうがどうでもいい話題ってことなんじゃないか。そう思いたくもなるよ。まったく、溜め息しか出ないね。