米メジャーリーグで通算354勝を挙げたロジャー・クレメンスが現地の独立リーグ、アトランティックリーグシュガーランド・スキーターズで現役復帰を果たし、先月25日には50歳にして対ブリッジポート・ブルーフィッシュ戦に実践登板した。

 今月6日付のスポーツニッポン紙によると、当のクレメンスは今季中のメジャー復帰には否定的だが、気になるのは禁止薬物の使用疑惑だ。
 クレメンスは2008年の下院政府改革委員会の公聴会で、禁止薬物の使用を全面否定する証言をしたが、2010年の連邦大陪審で、偽証罪で起訴された。
 今年6月の連邦地裁では、無罪判決が下されたが、これはあくまで偽証罪について。禁止薬物の使用については白か黒なのかは、藪の中だ。

 メジャーリーグの禁止薬物の使用について書く以上、この選手を避けて通るわけにはいかない。ホセ・カンセコだ。
 1980年代中盤からオークランド・アスレチックスなどで活躍し、新人王アメリカンリーグMVP本塁打王打点王のタイトルを獲得したスラッガーは、自作の著「Juiced」(邦題「禁断の肉体改造」(ベースボール・マガジン社))で、筋肉増強剤であるステロイドの使用を告白。アスレチックス時代には、相棒のマーク・マグワイアとは、互いの尻に注射を打ち合う仲だったことを明かした。