譲渡契約書に署名した関係者ら(兵庫県淡路市で)

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 パソナグループが兵庫県の淡路島に移設する大阪・関西万博のオランダ館の譲渡契約の調印式が淡路市内で行われた29日、関係者らは建設予定地を視察したり、今後の活用方法などについて話し合ったりした。

 「A New Dawn(新たな幕開け)」と呼ばれたオランダ館は、外観を水の流れをイメージした装飾で覆い、建物の中心には太陽のような球体(直径約11メートル)が輝くことで持続可能なクリーンエネルギーを表現した。館内では、同国発祥の人気キャラクター「ミッフィー」が案内役となり、延べ120万人が来場して人気を博した。

 万博のテーマ「未来社会の共創」に合わせ、建物は解体しやすいように溶接を使用せず全てネジを使い、再利用を前提に組み立てられていた。建物の引き取り手を探していることを知ったパソナグループが、建物の解体・再利用を前提とした循環型建築という理念に共感。オランダ政府から館建設を受注した共同事業体と、移設に関する基本合意契約を昨年4月に締結した。

 この日は、パソナグループやオランダ政府、共同事業体の関係者らが参加し、建設予定地を視察。続いて近くの施設で、グループの若本博隆会長、共同事業体代表のポール・ファン・ベルヘン氏、工事を担当する浅沼組(大阪市)の浅沼誠社長の3人が譲渡契約書にサインした。

 建物は夢舞台サスティナブル・パーク(淡路市夢舞台)に移設され、3年内の着工、完成を目指す。オフィススペースのほか、島の物産やオランダにちなんだ商品の販売、イベントスペースなどの活用を検討しているという。

 若本会長は「(オランダ館に)かけられた思いや志を、万博のレガシー(遺産)とともに引き継ぎたい」と話し、ポール氏は「海と山が見える素晴らしい場所で再び温かい気持ちでお出迎えできると感じた。万博の時よりも広いところなので、ゆっくりと周りを見ながら歩けると思う」と期待した。