賃貸住宅に暮らす60歳以上の高齢者の13.5%が「将来、住み続けられるか」に不安を感じています。一方で、管理会社の約半数が直近1年で高齢を理由に入居を断った実態も……(※サムネイル画像:PIXTA)

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老後に備えて資産運用を考えている人は多いでしょう。では、「住む場所を確保できるか」というリスクについては、どれほどの人が意識しているのでしょうか。

【画像】8割超の管理会社が「不安」を感じる単身の高齢者

管理会社の約半数が「断っている」

不動産情報サービスのアットホームが2026年6月に発表した調査によると、60歳以上の賃貸入居者のうち13.5%が「将来、賃貸に住み続けられるか(更新・退去など)」に不安を感じていると回答しています。健康不安(28.1%)や生活費・家賃の負担増(17.7%)に次ぐ数値で、住まいに関するリスクが高齢者の切実な懸念として浮かび上がっています。

これは、居住者側の根拠がない不安ではありません。調査では、賃貸住宅の管理会社632社のうち約半数が、直近1年で高齢を理由に入居を断ったと答えています。断った理由のうち8割超はオーナーの意向によるもので、「高齢者を入居させたくない」という意識が市場全体に広がっていることが分かります。


単身高齢者の入居、最大の不安は「孤独死」

管理会社が単身高齢者の受け入れに慎重になる最大の理由は「孤独死」。実に84%の管理会社がこれを課題として挙げており、次いで「事故物件化」(38.4%)、「残置物処理」(37%)と、入居者が亡くなった後の対応への不安が続きます。

借りる側にも「見えない壁」

入居申込みで断られた経験を持つ高齢者は10.7%に上り、理由として「連帯保証人が立てられない」「高齢であること自体が理由」といった声が確認されています。審査の段階ではじかれるケースが、現実に起きているようです。

老後の資産形成を考えるとき、株や投資信託、年金受給額の試算に目が向きがちではあります。同じように「住む場所を確保できるか」というリスクも備えておくべき課題といえそうです。保証人の手当てや資金計画は、元気なうちに動いておくほど選択肢が広がります。

<調査概要>
「高齢者の賃貸居住に関する調査(アットホーム調べ)」
調査方法:インターネットアンケート
実施期間:2026年2月24〜26日
調査対象:現在賃貸住宅に居住中の要支援状態ではなく、子どもと同居していない60歳以上の男女
有効回答数:288人

「管理会社調査(アットホーム調べ)」
調査方法:直接ヒアリング
実施期間:2026年2月2〜20日
調査対象:アットホームに加盟している全国の賃貸住宅管理会社の経営者層
有効回答数:632社
(文:All About 編集部)