俳優・鈴木浩介さんと五反田「信濃屋」のからあげに大興奮!元「dancyu」編集長・植野広生と楽しむ3つの名店の味

写真拡大

元dancyu編集長の植野広生さんがゲストを迎え、食の魅力を深く味わう番組『植野食堂』。

今回のゲストは、『ライアーゲーム』『ドクターX』など数々の人気映画・テレビドラマに出演する名バイプレイヤーの俳優・鈴木浩介さん。

毎日食べられるほどからあげが大好物という鈴木さんとまず向かったのは、品川区・五反田の鶏肉専門店「信濃屋」。新鮮な銘柄鶏を使った揚げ物や惣菜を堪能する。

さらに、超人気ロケ弁の名物「白いからあげ」や、文豪・三島由紀夫が“最後の晩餐”に選んだ店のからあげまで、アプローチの異なる名店を食べ歩きながら、大先輩・西田敏行さんとの知られざるエピソードをはじめ、鈴木さんの食と俳優人生にも迫る。 

出来立て惣菜で大人気の鶏肉専門店「信濃屋」

今回2人がやってきたのは品川区「五反田」。駅前にはオフィスビルや商業施設が集まり、少し歩けば目黒川の心地よい水辺が広がる。

到着したのは、JR五反田駅から徒歩3分の場所にある、1950年頃開店の鶏肉専門店「信濃屋」。

毎朝、鳥取や山梨などから届く銘柄鶏を新鮮なうちにさばいて店頭へ。さらに、その鶏肉を使った焼き鶏や鶏の油を使って揚げる惣菜・弁当も大人気の名店だ。以前も、番組で人気メニュー「鳥そぼろ丼」を学んだ。

現在は、2代目の石坂直明さんと長男で3代目の優貴さん、母・佳容子さんと妻・里美さんと、家族総出で店を切り盛りしている。出来立ての惣菜を求める地元の客でいつも賑わう店だ。

からあげにワクワクするきっかけは運動会の日

早速、2階の部屋を借りて購入したからあげを。下北沢の小規模劇場「スズナリ」の楽屋よりも狭い空間に「ホント最高っすね、スズナリが落ち着く感じなので一番落ち着く」と鈴木さんも興奮。

購入した「若鶏からあげ」を目の前にしても、「ビジュアルが最高!」と熱が冷めない。

「“余りの羽根”みたいなのがあるじゃないですか?こういうのがそそる!」と“余白”が大事だという、からあげの魅力を説くと、一口食べて「おいしい!懐かしい感じがする」と絶賛。

植野さんも、「この余白部分は強めの酒をいただくときに最適ですよね」と共感しながら、「色々な隠し味が穏やかになじんでいて、鶏の味がちゃんとする」とうなる。

からあげが大好きな鈴木さん。「好きになったきっかけはいつだったか覚えてないですが、思い出に残っているのは運動会の日。朝4時くらいから、母親が油を揚げる香りがしてきて、“そうか今日運動会だから…”っていうワクワク感がたまらなかった。お弁当の主役はやっぱりからあげだった」と、からあげに対して特別な思い入れをもつきっかけを明かした。

ここで、頼んでおいたナンコツも到着。

鈴木さんは「お肉もちゃんとついてる系のナンコツもあれば、骨らだけのナンコツもあるけれど、これは不揃いで相当男前、かっこいいな…」とつぶやきながら、一口食べて「すごい、めちゃくちゃうまい!モモとナンコツを一緒に食ってるみたい」と感動する。

植野さんも、「たれの味に支配されていない。ちゃんと肉の味もする」とご満悦だ。

憧れの先輩・西田敏行さんとの思い出

現在、舞台にドラマに大活躍の鈴木さん。「俳優を目指したのは、西田敏行さん主演の『池中玄太80キロ』の再放送を見て。すごくエネルギッシュで惹きつけられて、“この人なんだ…?”と思ったのがきっかけ」と俳優の道を志したきっかけを明かした。

大学1年生の時、鈴木さんは西田さんが所属する劇団青年座に研究生として入団。

「劇団の研究生になると公演を無料で見られるんです。西田さんが主演した『つくづく赤い風車』を見に行って、公演後に出待ちして握手してもらったのが初めてです」と憧れの西田さんと出会いのエピソードを語る。

「西田さんがたまにふらっと劇団に寄る時は、背中が本当に大きくて、“なんて大きいんだ”って思ったのが印象に残っています。優しくて、あたたかくて、楽しいことが大好きでお酒が大好き。表裏もまったくなくて、誰に対しても同じ接し方で、想像をはるかに超えて好きになった」と西田さんへの想いも明かした。

からあげが名物の弁当店「鳥久」

続いて2人は次の目的地への移動中、ロケバス内でからあげが名物の弁当を堪能。

JR蒲田駅から徒歩10分。1928年に開店した鳥専門の弁当店「鳥久」の弁当は、人気のロケ弁としておなじみだが、一般の客も購入可能で、連日行列ができるほどの盛況ぶりだ。

「鮭弁当」「特製弁当」「からあげ弁当」の3種類を用意したが、鈴木さんはいつも紫の「特製弁当」一択。

植野さんはからあげと鮭の両方を楽しめる「鮭弁当」を選んだ。

鳥久名物の白いからあげを食べると、「竜田揚げの中で一位です!なんでこんなにおいしいんだろうといつも思っている」と鈴木さん。

植野さんも「これ、これ」と笑いながら、強い香ばしさと、白飯に味の強さがある」と絶賛する。

美味しいものに目がない鈴木さん。地方へ行った時の店選びの方法は「足で探す」ことだとか。

「自分で歩いて、店構えを見て、奥の様子を見て、良いなと思ってから検索するんです。あとは、一体どうやって作ったの?と思うくらい、渋い発注の字体の看板や味が出ているのれんなどにも引かれます」と、独自の名店発見法を明かすと、植野さんも「僕も古いけど汚くないのれんとかをみると、つい店をのぞいちゃいます」と納得。

鈴木さんも、「わかる!そういうところって大概入ると厨房がめちゃくちゃきれいなんですよね。厨房の壁を見ると、こんなに油料理をやっているのに、毎日拭いているんだなとわかる。おいしいお店ってきれいなんですよね」と、食通なりのアンテナを明かした。

三島由紀夫の最後の晩餐が食べられる「末げん」

理想の味を探求する2人の「からあげ道」、3店舗目は鈴木さんがほとんど訪れたことがないという新橋。

JR新橋駅から徒歩2分にあるのが、1909(明治42)年創業の鶏料理店「末げん」だ。

店内はテーブル席に座敷、そして個室。夜は鶏のコース料理が振る舞われる名店。昼時には、老舗の味が手頃な定食で楽しめるとあって、ひっきりなしに客が訪れる人気ぶりだ。また、こちらの店はあの文豪・三島由紀夫が「最後の晩餐」として名物の鳥鍋を味わった場所としても知られている。

現在、店を切り盛りするのは3代目の丸哲夫さんと、息子で4代目の敬一郎さん。明治から令和へ、時代を超えて愛される「伝統の味」がここにある。

名物は「かま定食」。「奥久慈しゃも」「東京しゃも」「地養鶏」と合鴨をブレンドしたひき肉を使用した親子丼とお吸い物と漬物のセット。鳥鍋に入っているつみれと同じひき肉を使用している。

たつた揚げに使用しているのもひき肉。ということで、からあげと竜田揚げを注文。待っている間に、3代目の丸哲夫さん、三島由紀夫の最後の晩餐の時の様子を伺った。

「当時接客した仲居によると、お帰りの際に『先生また来て下さいね』と声をかけたら、『また来いっていわれてもなぁ。そいじゃああの世から来ようか』とおっしゃったそうですと、貴重なエピソードを披露してくれた。

理想とするからあげとは・・・

由緒ある店でビールでカンパイ。

ほどなく、コロッケの様な見た目の「たつた揚げ」が登場。

 一口食べた鈴木さんは「うわ〜、おいしい。高級料亭のような初めての味」と感激。

植野さんも、「ミンチにしている分、鶏のうま味が出ている。塩とこしょうがきいていて、軽やかなおいしさ。ふわっと漂ってる感じ。これはヒールのために開発された料理じゃないですか」とご満悦だ。

続いては、真打ちの「から揚げ」が到着。

鈴木さんは食べる前から、「見た目は100点!濃い茶色じゃないし、薄い茶色でもないし、“からあげってどういう色”って聞かれたら、まさしくこの色!」と食欲を盛り上げる。

さらに、一口食べ「うまい、求めてたやつだ」と涙目になりながら一言。

植野さんも、「からあげなのに包まれる感じがする。久しぶりに食べてみると、一口食べておいしいだけでなく、何個食べ続けても毎日食べ続けてもじわじわおいしくなる味ですね」と絶賛。

理想のからあげを追い求めてきた一日を振り返り、「丸一日食べてきたけど、まだこんなに美味い。それぞれのからあげにはそれぞれの美味しさがあり、持ち味を全部の店が生かしている。今日出てきたからあげはシンプル寄りで、スタンダードなからあげ、それが僕は一番嬉しかった」と鈴木さん。

植野さんは、「タイトルが『日本一ふつうでおいしい植野食堂』ですからね。毎日食べても飽きない10年後20年後も食べ続けたいようなものを探し続けていて、からあげってその代表選手のひとつだと思う。ぜひ今度一緒にからあげの専門番組を作りましょう!」と誓い合った。