日本代表チームでコーチを務める中村俊輔。日本はレジェンド選手の多くがスタッフに加わっている。後輩にノウハウを伝授するためだ(左)。元韓国代表の李天秀のように引退した選手が放送で語るだけの韓国とは大きく違う。[写真 ロイター=聯合ニュース、ユーチューブキャプチャー]

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サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米大会に参加する日本代表チームのベンチには見慣れた顔が座っている。日本代表とセルティック(スコットランド)で活躍した中村俊輔が2カ月前にコーチに加わった。フランクフルト(ドイツ)のミッドフィルダーだった長谷部誠はフランクフルトのU-21チームのコーチを務めていたが今年初めに日本代表のコーチに電撃合流した。

W杯直前に負傷し離脱した攻撃型ミッドフィルダー南野拓実は代表チームのメンターとして同行している。先月代表から引退したサウサンプトン(イングランド)の守備選手だった吉田麻也もやはり森保一監督の要請を受けサポート選手として合流した。一時代を風靡したスタープレーヤーは喜んで助演を担い後輩にノウハウを伝授している。

在日韓国人のサッカー専門家、慎武宏(シン・ムグァン)さんは「一部では森保監督が『思い出旅行をするのではないのか』という指摘も出た。だが『フリーキック職人』中村、2018年大会のキャプテン長谷部、2022年大会キャプテンの吉田が加勢した。4年前のカタール大会でクロアチアとのPK戦での痛恨の敗北から現在の姿はまるで映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』を連想させる。キャプテン・アメリカとアイアンマンが帰ってきてみんなが一緒に力を合わせて最後の勝負を展開するシーンのようだ」と話した。

日本代表選手らは彼らが憧れサッカー選手の夢を育てたレジェンドと息を合わせてさらに大きな夢を見ている。韓国サッカーで例えるなら、朴智星(パク・チソン)と李栄杓(イ・ヨンピョ)、奇誠庸(キ・ソンヨン)が代表チームのコーチやスタッフとして同行する形だ。

選手らに尊敬できるコーチ陣の存在感と象徴性はとても重要だ。洪明甫(ホン・ミョンボ)監督率いる韓国代表チームのコーチ陣は金鎮圭(キム・ジンギュ)、金東進(キム・ドンジン)、ジョアン・アローゾ(ポルトガル)と重量感で違いがある。

2002年大会のベスト4神話の主役である朴智星と李栄杓は韓国代表の北中米大会の決戦地メキシコの地を踏んだが2人とも放送局の解説委員だった。

韓国サッカーのレジェンドはグラウンドではなくユーチューブのスタジオで苦言を吐き出した。洪監督とともに活躍した李天秀(イ・チョンス)は「大韓サッカー協会と洪明甫の何人かのために4年待ったW杯が失敗に終わるというのが話になるのか。みんな辞める準備をしろ」と非難を浴びせた。

李乙容(イ・ウリョン)は息子の李太錫(イ・テソク)が代表メンバーとしてグラウンドを走っているのにユーチューブに出演して「孫興慜(ソン・フンミン)は一発があるからそのままにしておかなければならない」と語った。国家代表ゴールキーパーだった金永光(キム・ヨングァン)は放送に出演し拍手をしながら「洪明甫出て行け!」と叫んだ。

日本では引退したスポーツスターが行政と現場にとどまりノウハウを後輩世代にそのまま引き継がせる「つなぐ」文化が深く定着している。

これに対し韓国の2002年ベスト4の主役は指導者と行政が環境の不安定さを言い訳にして現場を守らない。現場の外の芸能舞台やユーチューブチャンネルに安住しカメラの前で苦言を吐き出しながら再生回数を上げるだけだ。現場に入りノウハウを伝授したりシステムを変えようとしたりする意志と責任感は欠如している。北中米大会で韓日サッカーの格差がこのように大きく広がった理由のひとつだ。