衆院本会議で答弁する高市首相

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 高市首相とインドのモディ首相が7月2日に予定する会談に合わせて発表する経済安全保障協力に関する日印共同宣言案が29日、判明した。

 半導体や重要鉱物、クリーンエネルギーなど五つを優先分野に位置付けて協力を推進する。レアアース(希土類)の輸出規制で各国に圧力をかける中国を念頭に、経済的威圧への懸念も掲げた。

 高市首相は7月1日、就任後、初めてインドを訪問し、翌日にニューデリーでモディ氏と会談する。両首脳は、中国などの特定国に依存しないサプライチェーン(供給網)の構築を重視しており、会談では経済安保協力が主要議題になる見通しだ。

 経済安保上の優先分野には、半導体とレアアースを中心とする重要鉱物、アンモニアなどのクリーンエネルギー、海底ケーブルなどの情報通信技術(ICT)、医薬品を選定した。

 半導体分野では、人材育成や研究開発、技術協力を深化させる。インド政府が主導する半導体プロジェクトへの日本企業の参画も支援する。

 重要鉱物分野では、日本の独立行政法人「エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」とインド地質調査所の間で、鉱物探査の技術協力や対話促進に向けた枠組みに関する覚書を交わす計画だ。電池の供給網強化に向けても両政府間で協力覚書を結ぶ。

 経済安保協力の制度化に向け、日印経済安保対話など既存の枠組みを活用した協議を進める。政府と産業界、学術界による官民対話も新設し、両国間で合意した案件の進展を確認する。

 宣言案には「恣意(しい)的な輸出規制を含む経済的威圧や非市場的な政策・慣行への懸念」を盛り込んだ。同志国との間で信頼性の高い供給網を構築する重要性も訴えた。いずれも中国の動向を強く意識したものだ。

 高市首相は訪印を通じ、提唱する進化版「自由で開かれたインド太平洋」構想の浸透を目指す。モディ氏も昨年、インド太平洋などに関する協力構想を打ち出しており、宣言案では「両構想の相乗効果は、両国が経済安保協力をさらに推進する原動力をもたらす」と強調している。