山形放送

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ことしは、酒田大火から50年の節目となります。大火を知らない世代が増える中、当時の記憶を語り継ぐ出前講座が28日、山形県酒田市で開かれ、若手消防隊員として現場に出動した当時の体験を元消防長が語りました。

酒田市が企画した出前講座には、地区の消防団員をはじめ市民70人余りが参加しました。講師をつとめたのは酒田地区広域行政組合消防本部の元消防長、土井寿信さん(69)です。土井さんは、採用2年目の若手消防士だった1976年10月29日、酒田大火の現場に出動し、翌朝の鎮火まで消火活動に携わりました。大火は、酒田市中町2丁目の映画館「グリーンハウス」から出火。強い西寄りの風にあおられ中心市街地およそ22.5ヘクタールが焼けました。講座のなかで土井さんは、火元の映画館に最初に出動した消防士の手記を紹介しました。

元消防長・土井寿信さん「炎混じりの濃煙が我々に迫ってくる。防炎具を付けて踏みとどまろうと必死に頑張ったが熱気に押されてあらがいきれず、真っ暗な中を延長ホースをたどりながら屋外に脱出。北隣の屋根の上から放水をする。風はうなりを伴って一段と強くなり火面は一気に拡大していった」

土井さんは、地元の消防団員や東北電力など多くの人々が大火に立ち向かったことも紹介しました。

元消防長・土井寿信さん「最終的にここ(新井田川で)東に火を移さないような包囲網をしきます。すごい(ホースの)線がありますがほぼ酒田市の消防団でこのチームがいなかったら消えなかったと思います」「電柱を見たら(作業員が)登って踏ん張っている。電気を消さないためにはここから降りる訳にはいかないという。とんでもない風の中必死にしがみついている。その明かりがあってこそみんなが避難できる。常夜灯(街灯)の明かりが避難を楽に安全にしたと」

参加した消防団員「やっぱりすごかったんだなというのを改めて思った。消防活動していますので自分も力になれたらと思いました」

土井さんは、防災の基本として「災害が起こったら助けて下さいと言う。周りの人は大丈夫ですかと声をかけることが大切だ」と語り、地域コミュニケーションの重要性を訴えました。