三原市死体遺棄事件 強盗殺人容疑で29歳の男を逮捕
2026年4月、三原市で土の中から男性の遺体が見つかった事件で、警察は29歳の無職の男を強盗殺人の疑いで逮捕しました。
カメラを向ける記者をにらみつけながら車に乗りこむ男、倉本幹太容疑者(29)。今年4月、詐欺事件の容疑者として逮捕・起訴されていました。
■広島県警 岡崎 玲史 刑事部長
「三原市沼田(ぬた)2丁目において、土中から徳田雅希の死体を発見した事件につき本日、被疑者を強盗殺人罪で通常逮捕しました。」
警察は6月29日、倉本容疑者を強盗殺人の疑いで再逮捕しました。警察によると2026年3月9日、三原市沼田の会社敷地内で、金を借りていた自営業の徳田雅希さんを土の中に生き埋めにして窒息死させ、700万円の返済を逃れようとした疑いです。
中学生の頃からの知り合いだったという2人。事件はなぜ起きたのでしょうか?
4月下旬、現場近くのカメラが捜査員の姿を捉えていました。捜査員の手にはスコップが。数分後、重機をのせたトラックが追いかけていきました。その数日後、徳田さんの遺体が発見されました。
■広島テレビ 永嶋 凜子 記者
「遺体は山間にある会社の敷地内から見つかりました。あちらのブルーシートの奥で、遺体が見つかったものとみられます。」
遺体に刺し傷などの目立った外傷はなく、司法解剖の結果死因は窒息死でした。現場は、かつて徳田さんが借り受けて、鉄工業を営んでいた場所だったということです。
■徳田さんを知る人たち
「やんちゃもしていたけど、根は真面目で。仕事は真面目にしていた。」
「ずっと面倒みてくれていたので、つらいですね。」
親族らが最後に徳田さんの生存を確認したのは、3月9日。翌日、親族から行方不明届が出されていました。
徳田さんの遺体は、ある事件の捜査過程で見つかりました。
2月16日の未明、東広島市で起きた火災、住宅の裏庭でこの家に住む会社役員・川本健一さん(49)が、首を刃物で複数回刺され殺害された状態で見つかりました。
事件に関わったとして捜査線に浮上したのが、倉本容疑者と徳田さんでした。
事件の翌日、広島テレビのカメラが倉本容疑者を捉えていました。警察によると、倉本容疑者は川本さんの甥で、川本さんが経営するリフォーム会社の従業員でした。
■広島テレビ 廣原汐音 記者
「(徳田さんの)遺体が見つかった現場の向かいにある民家の敷地は、かつて川本健一さんが代表を務めていたリフォーム会社が、改修工事を請け負っていたことがわかりました。」
関係者によると、民家をガレージに改修する工事などが行われ、倉本容疑者も関わっていました。現場付近の住民によると、徳田さんの遺体が見つかる1か月ほど前、警察が訪ねてきたといいます。
■付近の住民
「東広島の事件が解決していなくて、いろいろ捜査しているけど(犯人が)見つかっていないので、三原まで手を広げて探している。防犯カメラがあるところを全部見させてもらっていると言って来られました。」
4月上旬、防犯カメラに写っていたのは警察の捜査車両。その後、倉本容疑者のものとみられる車が、現場方向に向かっていく様子が分かります。その5分後、同じ車が引き返していきました。さらに20分後、捜査車両らしき車が現場方向に向かっていきました。この頃から、警察は倉本容疑者をマークしていたと見られています。倉本容疑者とはどんな人物なのでしょうか。
■倉本容疑者を知る人
「ちょっとやんちゃな感じの子。クラスの中でも中心というか、目立っていた感じの印象があります。」
関係者によると、倉本容疑者は三原市内の中学校に通い、サッカー部に所属。徳田さんとは、中学生時代に知り合いました。
2人をよく知る人は・・・。
Q.倉本容疑者と徳田さんは仲いい?
■2人を知る人
「この2人は仲いい。」
しかし事件前、2人に問題が起きていました。
■2人を知る人
「元々お金でトラブルがあったというのは聞きました。」
2人の間に入った亀裂。捜査関係者などによると、徳田さんの遺体が見つかった日、倉本容疑者は働いていた会社や取引先から金をだまし取ったとして、詐欺などの疑いで逮捕・起訴されていました。
事件発生から約3か月での逮捕に、三原市の現場近くの住民は・・・。
■付近の住民ら
「良かったんじゃないですかね。これで落ち着くんじゃないですか。」
「安心した。子どもの登下校も安心安全。」
警察の調べに対し、倉本容疑者は「私はしていません」と容疑を否認しています。
警察は、川本健一さん殺害の関与を口封じする目的で、倉本容疑者が徳田さんを殺害したとみて捜査しています。
改めて東広島と三原、2つの殺人事件の経緯をまとめて説明します。
2026年2月16日、東広島市の住宅で火事があり、川本健一さんが殺害される事件が発生。
その後、警察は防犯カメラの捜査などで犯人の行方を追ってきましたが、2か月あまりが経った4月29日、証拠品の捜索として三原市の会社の敷地内を掘り起こしたところ、徳田さんの遺体が見つかりました。
警察は、3月10日に徳田さんの行方不明届が出されていたこと、死亡推定時期が3月上旬から4月上旬であることを明らかにしています。
そして、徳田さんの遺体が発見された4月29日に今回、強盗殺人の容疑で逮捕された倉本幹太容疑者を詐欺の容疑で逮捕していました。
その後、別の詐欺や横領の容疑でも逮捕・起訴され29日、強盗殺人の容疑で逮捕に至ったということです。
そして、2つの事件で関わっている人物の関係を、警察や関係者からの情報も踏まえて整理していきます。
倉本容疑者と徳田さんは、中学生の時に知り合いました。
徳田さんが埋められていた現場との関係ですが、徳田さんが以前、鉄工業を営んでいた場所。
倉本容疑者は、現場付近の工事を請け負っていたといいます。さらに別の関係者によると、今年2月ごろから徳田さんの遺体が見つかった現場をコンクリート化する工事の話も出ており、倉本容疑者が関与していたということです。
そして、東広島の事件の被害者、川本健一さんと倉本容疑者の関係です。倉本容疑者は、川本健一さんの経営していたリフォーム会社の従業員であり、さらに川本さんの妻の甥、つまり親族ということになります。
警察は東広島の事件発生後、防犯カメラなどの捜査で犯人の行方を追ってきましたが、事件当時の現場周辺を通行していた不審な車の足取りを捜査していました。そして、4月上旬には、防犯カメラなどの捜査で三原市の敷地が浮上したということです。
別の容疑で逮捕していて、三原の事件での逮捕まで2か月と時間を要した要因は・・・。
今回生き埋めにして殺害ということですが、最初死因が不詳で発表されており、今回の会見で、窒息死と発表されました。
捜査関係者によると、この特定までには徳田さんの遺体の詳しい検査や、共犯者がいないかも含めて、関係者への事情聴取など捜査が慎重に進められていたことも、捜査関係者への取材で分かっています。
さらに、徳田さんの遺体を発見した4月29日に倉本容疑者を詐欺の疑いで逮捕したのは、東広島の事件の関係で、リフォーム会社の敷地内に埋められた遺体が掘り起こされて明らかになることで、倉本容疑者の逃亡や証拠隠滅の恐れがあるためということも、29日の会見で明らかになりました。
警察は、倉本容疑者と徳田さんが東広島の事件の共犯関係にあるとみて捜査を進めています。
【テレビ派 2026年6月26日 放送】

