【注意】イヤホン長時間使用で「耳カビ」リスク増 専門家が警鐘、治癒に数か月かかることも
音響機材の企業が行った調査で、夏のイヤホン使用と耳トラブルに関する実態が明らかになりました。専門家は、梅雨の時期からイヤホンの長時間使用による「耳カビ」のリスクが高まるとして注意を呼びかけています。
街の人にイヤホンの使用頻度について聞きました。
30代 会社員
「(2人で)ほぼ毎日です。2時間ぐらい使います。仕事柄使うときがあったので、そのときは半日ぐらいでした」
50代 会社員
「音楽を聴いたり動画を見たりするのにイヤホンをすることがほとんどです。通勤の時ぐらいなので2時間ぐらいです」
40代 美容師
「移動の合間とか家事しているときに絶対つけます。10分とかつけていたり暑かったりすると、こもっているというか奥からかゆいってなります」
■調査で判明 「長時間着けっぱなし」「ほぼ清潔にしない」が多数

音響機材の開発や販売などを行う企業が、全国の15歳から69歳の639人を対象とした夏のイヤホン使用と耳トラブルに関する調査結果を発表しました。
イヤホンやヘッドホンを使う時の経験について尋ねたところ、「長時間着けっぱなし」が最も多く、次いで「イヤホンをしたまま寝落ち」、「イヤホンを拭いたり清潔にしたことがほぼない」といった人の割合が多い結果となりました。
こうした使用方法が耳のトラブルにつながる可能性があると専門家は指摘しています。
にしおぎ耳鼻咽喉科クリニックの金丸院長によると、イヤホンを長時間着けると「耳カビ」が繁殖してしまうおそれがあるということです。
■「耳カビ」の正体は外耳道真菌症 治癒に数か月かかることも

「耳カビ」とは、具体的には外耳道真菌症という病気で、鼓膜よりも外側の外耳道でカビが繁殖し炎症を起こします。症状としては、聞こえづらさ、痛み、かゆみなどがあり、黒い耳あかが出て気づく人もいるそうです。治るまでには長い人で数か月かかることもあるということです。
イヤホンを長時間使用して耳が密閉されると高温多湿な状態になりやすく、耳あかなどがエサとなってカビが繁殖しやすい環境になってしまうとされています。
■世代別リスク 15〜24歳は「長時間つけっぱなし」53.7%

梅雨の時期から注意が必要な「耳カビ」ですが、調査では年齢によってリスクが異なることも示されました。
15歳から24歳では、イヤホンを「長時間つけっぱなし」にする人が53.7%、「ほぼ手入れしない」が26.8%と、無防備な使い方が全世代で最多となり、菌が増えやすい環境になりやすいとみられています。
25歳から49歳では、「テレワーク・会議中に耳の不快を経験」した人がおよそ半数にのぼり、それでも不快感を「放置した経験」が68.4%と全世代で最多でした。忙しさから対処を後回しにしがちになっているということです。
50歳から69歳では、「かゆみ・ムズムズ感」の症状が出ている人が半数近くいる一方、「不調が出ても何もしなかった」人が37.9%と全世代で最多でした。皮脂の減少やバリア機能の低下で耳の中が傷つきやすく、回復が難しくなるとみられています。
■専門家が示す対策 「耳かきは月1回」「1時間に10分は耳を休ませる」

世代ごとにリスクが異なりますが、どのように対処すればよいのでしょうか。渋谷駅前耳鼻咽喉科の森院長は、いくつかの対策を挙げています。
まず「耳かきは月に1回程度」にすることです。過剰な耳かきは耳の中を傷つけ、その傷にカビが感染して病気を引き起こすため、乱暴にせず、毎日行わないことが重要だとしています。
次に、「1時間に10分は耳を休ませる」ことです。1時間以上つけっぱなしにせず、イヤホンを外して10分ほど耳を乾かすことが推奨されます。
また、「ジムなどでトレーニング中や就寝中は密閉型イヤホンをつけない」ことも大切です。汗をかきやすい時に耳の中を密閉すると換気ができないため避けるべきで、寝ている間も長時間耳の中を密閉することになるため注意が必要だということです。

