映画独自解説家の守鍬刈雄が「ワーナー×パラマウント問題、司法省をクリア! #独占禁止法 #守鍬刈雄 #映画 #すぐわ」を公開した。動画では、パラマウントとワーナー・ブラザースの買収計画が、アメリカ司法省の独占禁止法の審査を通過したというニュースを取り上げ、その背景にあるハリウッド勢力図の劇的な変化について解説している。

今回の合算売上高は約680億ドル(約10兆円)に上る。パラマウントはパラマウント・ピクチャーズをはじめ、CBS、MTV、ニコロデオンなどを抱え、一方のワーナーはワーナー・ブラザース、CNN、ディスカバリー、カートゥーンネットワーク、HBOなどを擁している。超巨大メディア帝国同士の合併に対し、「どっから見ても独禁法違反だろ」と思われる規模だが、司法省の判断は意外なものであった。

司法省は、この合併が市場の競争を阻害するどころか、逆に競争を促進すると判断した。その最大の理由は、Netflix、Amazonプライムビデオ、YouTubeといった巨大プラットフォームの台頭である。これらが急成長した結果、従来の映画・テレビ会社は単独では以前ほどの力を持たなくなっていた。司法省は、パラマウントとワーナーが合併することで、これら巨大プラットフォームに対抗し得る強力なライバルが生まれると考えたのである。独禁法によって合併が止められると思いきや、逆に競争を活発にするから認められたという興味深い結末となった。

しかし、まだ完全に決着したわけではない。今後はヨーロッパ連合(EU)やイギリスでの審査が控えており、両地域でも巨大なビジネスを展開しているため、条件がつけられたり、異議を訴えられたりする可能性が残っている。守鍬は、映画会社同士が争う時代から、巨大プラットフォームに対抗するために手を組む時代へ移行している点に触れ、「時代が、本当に変わってきている」と総括した。ハリウッドの勢力図が今後どのように塗り替えられていくのか、引き続き動向が注目される。