銀座を襲った「異臭騒ぎ」……平成の「テロ事件」を連想する声も
25日正午ごろ、東京都中央区銀座六丁目にある複合商業施設「GINZA SIX」が入る三井住友銀行の前で「異臭がする」と通報があり、周囲にいた25人ほどが体調不良を訴えた。
報道によると、外国籍とみられる人物同士のけんかがあり一方がスプレーをかけて逃走。スプレーは唐辛子の成分が入った「催涙スプレー」の一種と思われ、被害者に命の心配はないものの嘔吐(おうとなどの症状が見られており少なくとも20人ほどが病院へ搬送された。翌26日正午の時点で犯人は捕まっていないものの、人が密集する繁華街での異臭騒ぎに銀座近辺は一時パニックとなった。
今回の「異臭騒ぎ」だが、犯人が捕まっていないこともあり動機などは不明であるが、一部では不安な声も存在する。それは異臭事件が「大型テロ」の前兆とする声だ。
1995年3月20日の朝8時過ぎ、「地下鉄サリン事件」が発生した。これは営団地下鉄(現:東京メトロ)の霞ケ関駅近辺で列車内にて異臭騒ぎが発生。異臭の原因は神経ガスのサリンで12~14人が死亡、6000人以上が負傷した事件で、犯人は新興宗教である「オウム真理教」の信者であった。
実は地下鉄サリン事件の実行前、オウム真理教では何度か薬物による実験を行っており特に有名なのが「亀戸異臭事件」である。これは1993年東京都江東区亀戸にあったオウム事務所にて近隣住民から「ぬかみそのような臭いがする」「吐き気がする」「臭いが酷すぎてめまいがする」といった通報があり、この臭いは「炭疽菌」という生物兵器が由来であることがわかった。
これはオウムがサリン事件を起こす前に何度か生物兵器の実験の行っていたためで、これは1年後の1994年に長野県松本市の住宅街でサリン撒かれ異臭が発生し8名が死亡、600人以上が負傷した松本サリン事件および前出の地下鉄サリン事件へ至る実験のひとつだったとされている。
これも事件発生の時点では「異臭騒ぎ」のひとつであったが、後に負傷者や死亡者が出たことで大事件に発展した。
今年2026年は地下鉄サリン事件から31年が経過しているが、当時の一連の事件を記憶している人たちは「異臭騒ぎからサリン事件のようなテロに繋がることもある」「サリン事件を思い出した」といった人たちは多かったようだ。
特にスプレーを使用した異臭騒ぎは10日にもJR川崎駅近辺でも発生しており(乗客3名が病院へ搬送)銀座事件とは直接的な関係は不明だが、首都圏内の相次ぐスプレー異臭事件は今後も注意が必要ではないだろうか。
