H&M × ステラ・マッカートニーの全貌公開 伝説の「ROCK ROYALTY」Tシャツのオマージュなど全56型
NINAは、ステラ・マッカートニーが25年にわたるブランドの歴史の中で生み出した名作を振り返り、現在のデザインと過去のアーカイヴを組み合わせた計56型で構成する。なかでも象徴的なのが、ステラが1999年のMet Galaで着用した自作の「ROCK ROYALTY」Tシャツに着想したトップス(5499円)。ザ・ビートルズのメンバー ポール・マッカートニー(Paul McCartney)を父に持つデザイナーのステラ・マッカートニー(Stella Mccartney)と、エアロスミスのヴォーカル スティーヴン・タイラー(Steven Tyler)を父に持つ女優のリヴ・タイラー(Liv Tyler)という、“ロック界のサラブレッド”2人が同Tシャツをまとって登場した当時の姿は大きな話題を呼んだ。今回のコラボではそのアイコニックなTシャツを現代的にブラッシュアップし、新たなかたちで蘇らせている。
そのほか、首元にブランドのシグネチャーであるファラベラ・チェーンをあしらったリブ編みのドレス(2万4999円)やトップス(1万6999円)、ロングのホワイトガウン(2万9999円)、ビーズのミニドレス(2万4999円)、チェリープリントのメッシュドレス(2万9999円)やブラウス(5499円)などのウェアから、ブランドロゴ入りトートバッグ(2万4999円)やファラベラ・チェーンのディテールをあしらったシューズ(1万9990円)、アシンメトリーデザインのピアス(7999円)、ブレスレット(9999円)などの小物まで幅広くラインナップする。価格帯は3999〜3万4999円。
今回のコラボコレクションでは、前回に引き続きサステナブルな生産背景に注力。素材にはリサイクルポリエステルやオーガニックコットン、RWS(Responsible Wool Standard)認証ウールを優先的に採用し、コーティング素材には工業用トウモロコシや再生植物油を活用するなど、革新的なマテリアルも取り入れている。加えて、一部にはROC™認証コットンを使用し、トレーサビリティにも配慮。ビーズには80%リサイクルガラスを使用し、装飾においても環境負荷低減を図った。
コレクションの発売に先立ち、アン・ソフィー・ヨハンソン(Ann-Sofie Johansson)H&Mクリエイティブアドバイザーと、ステラ・マッカートニーを招いたデジタルカンファレンスが実施された。
ファッション業界におけるサステナビリティの重要性について話題が及ぶと、ステラは「人々が製品表示を読み、『これはリサイクルポリエステルだ』と理解することで、他の商品との違いに気づき始めてもらうことが重要。その気づきが消費者の意識を変えていくのです」と語り、ファッションとサステナビリティの距離を縮める重要性に言及した。また、「前回のコレクションとの大きな違いの一つは、素材の選択肢の広がりです」と述べ、「今回のコレクションで使用しているクリスタルには80%のリサイクルガラスが含まれています。これは20年前には存在しなかった選択肢で、素晴らしいことです」とマテリアルの進化に手応えを示した。
また、初の協働となった20年前を振り返る場面も。ステラは「当時、私はH&Mに対してサステナビリティに関する明確な条件を提示しました。それが満たされなければ、このプロジェクトは進められないと伝えたのです」と明かし、「自分が納得できる方法で仕事をし、よりクリーンで意識的な業界へと変えていくことが、私のキャリアを通じたテーマでした」と語った。これを受けアンは、「今回のコレクションは、この20年間でH&Mがどれだけ進歩してきたかを示す機会でもあります。20年前のステラの提案をきっかけにオーガニックコットンの導入を進めてきました。現在では使用するコットンの多くが、オーガニックやリサイクルなど、よりサステナブルな供給源に由来しています」と説明。両者の協働が同社の取り組みを大きく前進させてきたことを強調した。
続いてコレクションの価格帯についてステラは、「ファッション業界はエリート主義的であることを好みがちですが、私はそれが嫌いです。『サステナブルなもの』や『より良いもの』を作ることを高価格に繋げる必要はありませんし、そのやり方は時代遅れだとも思います」とコメント。今回のコレクション製作では、できるだけ多くの人に届くよう価格を抑えるための対話を重ねたという。続けて「今は消費者の時代です。何を選ぶかという行為そのものが、強いメッセージになります。ファッションは楽しむものであると同時に、環境負荷の大きい産業の一つであるという認識も持ってほしい」と呼びかけた。
発売に先駆け、フォトグラファーのサム・ロック(Sam Rock)がロンドンで撮影し、歌手のレネー・ラップ(Reneé Rapp)、モデルのアンジェリーナ・ケンダル(Angelina Kendall)、モデル兼女優のアドワ・アボア(Adwoa Aboah)が出演するキャンペーンヴィジュアルが公開。「&Stella」をキャッチコピーに、繋がりや思いやり、そして“今”だけでなく過去・現在・未来へと続く時間軸を意識したストーリーを表現している。
H&Mのデザイナーコラボレーションは、2004年に当時「シャネル(CHANEL)」のクリエイティブディレクターを務めていたカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)との協業からスタートした。翌年にはコラボ第2弾としてステラ・マッカートニーとのコレクションを発売。以降、約20年にわたり著名デザイナーとのコラボを継続し、ゲストデザイナーの価値観や信念を反映させたコレクションを発表してきた。
■過去のデザイナーコラボレーション:
カール・ラガーフェルド(2004年)
ステラ・マッカートニー(2005年)
ヴィクター&ロルフ(2006年)
ロベルト・カヴァリ(2007年)
コム・デ・ギャルソン・バイ・川久保玲(2008年)
マシュー・ウィリアムソン(2009年春)
ジミー・チュウ(2009年秋)
ソニア・ リキエル(2010年春)
ランバン(2010年秋)
ヴェルサーチェ(2011年)
マルニ(2012年春)
メゾン・マルタン・マルジェラ(2012年秋)
イザベル・マラン(2013年)
アレキサンダー・ワン(2014年)
バルマン(2015年)
KENZO(2016年)
Erdem(2017年)
Moschino(2018年)
Giambattista Valli(2019年)
Simone Rocha(2021年)
Mugler(2023年春)
Rabanne(2023年秋)
グレン・マーティンス(2025年秋)

