エチオピア、ナイル上流のGERD完成へ 送電拡大で下流国の利害が交錯する
モハPチャンネルは、アフリカ最大のダム「グランド・エチオピアン・ルネサンス・ダム(GERD)」がエチオピアで間もなく完成し、9月に全面稼働を開始するとする発表を取り上げ、その地政学・経済への影響を整理した。
2011年に着工されたGERDは、14年の歳月を経て完成を迎える。堤高145m、堤長1.8kmに及ぶ巨大ダムは、東京都の約半分に相当するとされる規模のダム湖を形成し、総出力(設備容量)は日本の原子力発電所約5基分にあたる500万kW超(約5,000MW)と見込まれる。これはエチオピアの電力供給能力を約2倍に押し上げる規模とされ、モハP氏は番組内で「まるで『黒部の太陽』のような壮大なプロジェクト」と述べた。
同国の人口は1億3,000万人超だが、国民の約半数は電力にアクセスできず、4分の1が貧困状態にあるとされる。生活向上と経済成長のため、安定的な電源の確保は悲願だ。国内では2020年に内戦が発生し、2022年に停戦に至ったものの、民族問題や貧困、飢餓は依然として課題に残る。政府は国内の安定化に向け、ダム事業を何としても成功させたい考えを示している。
一方、ダム建設は水資源を巡る国際的な対立の要因ともなっている。GERDはナイル川の支流・青ナイル川の上流に位置し、下流のエジプトは水不足への懸念から2010年代以降、強く反発してきた。エジプトは「ナイル水は共有資源であり、一方的な操作は困る」との立場を取る。2018年にはダム建設の技術責任者が殺害される事件も発生した。
エチオピアは、発電した電力をジブチ、スーダン、ケニア、将来的にはタンザニアにも供給する方針を示し、周辺国との関係改善を図っている。スーダンは洪水リスクの軽減や電力輸入の利点があり、エジプトほどは反発していない。ただし、スーダンでは内戦が続き、400万人以上の難民が飢餓に直面しているとされる。エチオピアもアフリカ有数の難民受け入れ国であり、こうした背景が関係性に影響している可能性がある。
また、中国の「借金漬け外交」との関係も指摘される。建設費約50億ドル(日本円で7,000億円超)は主に中国からの資金で賄われたとされ、エチオピアは一帯一路の重要パートナーとして多額の融資を受けてきた。主要設備も中国輸出入銀行の融資で建設されたが、2023年には債務問題が顕在化し、中国との返済一時停止で合意。2024年には国際通貨基金(IMF)からの支援を受ける事態となった。モハP氏は「2010年代に対中債務を増やした多くの国で、返済や借り換えに苦しむケースが増えている。エチオピアはその象徴的な一例だ」と述べた。
「さまざまな国の思惑が絡む」中で、GERDの完成が直ちに戦争の引き金になるとは言い切れないものの、「この難しい地域で、関係を一段と複雑にする要因が増えた」とモハP氏は指摘した。
2011年に着工されたGERDは、14年の歳月を経て完成を迎える。堤高145m、堤長1.8kmに及ぶ巨大ダムは、東京都の約半分に相当するとされる規模のダム湖を形成し、総出力(設備容量)は日本の原子力発電所約5基分にあたる500万kW超(約5,000MW)と見込まれる。これはエチオピアの電力供給能力を約2倍に押し上げる規模とされ、モハP氏は番組内で「まるで『黒部の太陽』のような壮大なプロジェクト」と述べた。
同国の人口は1億3,000万人超だが、国民の約半数は電力にアクセスできず、4分の1が貧困状態にあるとされる。生活向上と経済成長のため、安定的な電源の確保は悲願だ。国内では2020年に内戦が発生し、2022年に停戦に至ったものの、民族問題や貧困、飢餓は依然として課題に残る。政府は国内の安定化に向け、ダム事業を何としても成功させたい考えを示している。
一方、ダム建設は水資源を巡る国際的な対立の要因ともなっている。GERDはナイル川の支流・青ナイル川の上流に位置し、下流のエジプトは水不足への懸念から2010年代以降、強く反発してきた。エジプトは「ナイル水は共有資源であり、一方的な操作は困る」との立場を取る。2018年にはダム建設の技術責任者が殺害される事件も発生した。
エチオピアは、発電した電力をジブチ、スーダン、ケニア、将来的にはタンザニアにも供給する方針を示し、周辺国との関係改善を図っている。スーダンは洪水リスクの軽減や電力輸入の利点があり、エジプトほどは反発していない。ただし、スーダンでは内戦が続き、400万人以上の難民が飢餓に直面しているとされる。エチオピアもアフリカ有数の難民受け入れ国であり、こうした背景が関係性に影響している可能性がある。
また、中国の「借金漬け外交」との関係も指摘される。建設費約50億ドル(日本円で7,000億円超)は主に中国からの資金で賄われたとされ、エチオピアは一帯一路の重要パートナーとして多額の融資を受けてきた。主要設備も中国輸出入銀行の融資で建設されたが、2023年には債務問題が顕在化し、中国との返済一時停止で合意。2024年には国際通貨基金(IMF)からの支援を受ける事態となった。モハP氏は「2010年代に対中債務を増やした多くの国で、返済や借り換えに苦しむケースが増えている。エチオピアはその象徴的な一例だ」と述べた。
「さまざまな国の思惑が絡む」中で、GERDの完成が直ちに戦争の引き金になるとは言い切れないものの、「この難しい地域で、関係を一段と複雑にする要因が増えた」とモハP氏は指摘した。
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