ロッテに勝利し、レイエス(左)を迎える新庄監督(撮影・中島達哉)

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 「CSパ・ファーストS・第3戦、日本ハム5−2ロッテ」(14日、エスコンフィールド)

 日本ハムが逆転勝ち。ソフトバンクが待つCSファイナルシリーズ進出を決めた。

 試合後、新庄監督は開口一番、本拠地の大応援に感謝。2戦連続で逆転劇を演出した選手を絶賛するとともに、采配やエース伊藤の温存策の舞台裏についても明かした。

 新庄監督の一問一答は以下。

 (自ら)

 「昨日の試合後、知り合いから『この場所にいたら耳の状態が危険な状態になる』と。それほど凄かった。北海道のファンの皆はおとなしい印象が強かったが、北海道民の殻を破らせたというか、選手たちがそうさせた、それは間違いない。すごく嬉しかった」

 −ロッテファンのブーイングも拍手で、かき消していた

 「ああそう!ほうほう。一緒に戦ってますねえ」

 −五回途中から田中正義の起用

 「こういう試合の継投や采配、誰をも喜ばせる、感動させる采配というのも監督の仕事。あの場面で田中君が僕の期待に応えてくれて、もう一回いくぞ、もう一回いくぞ、もう一回いくぞとアイコンタクトして。その期待に応えてくれましたね」

 −宮西の抑え起用は

 「八回に考えてました。こういう舞台を経験している宮西君。スタンドの盛り上がり、そこで宮西君がクワーッと高まって。お前に任せたとアイコンタクトを取って。速いピッチャーが多かったので、目が慣れてきたので宮西君。ドラマ的に。あの場面は誰でも緊張するので。逆の意味の盛り上がりは斎藤友貴哉君かなと思ったんだけど(笑)。今日に限っては逆友貴哉が出てきそうだったので(笑)。経験のある宮西君」

 −今後は流れを見て。

 「そう。誰を感動させるか。今日の継投で失敗したとしたら、新庄アンチはお祭り騒ぎでしょう(笑)」

 −決勝打の水野について

 「こういう時の水野君はやってくれるという話はしていた。ランナーいない時は期待してないけど(笑)」

 −直前に、上川畑のバント失敗。嫌な流れを消した

 「経験してないから、ああいうバント失敗は描いていました」

 −三回、清宮が初球を同点打。八回には二盗。

 「(初球を)一発で仕留めましたね。盗塁も良かったですね。でも、泣きべそやね、まだ早い(笑)。でも悔し泣きじゃないから。嬉し泣きなんで、まあ許したろうかな(笑)」

 −力投の北山も涙

 「みんな泣いてた。本当にそれくらい、試合に対する思い、ひとつになってて」

 −試合前練習でけがした伏見の状態は

 「大丈夫じゃないけど。鼻が折れて、ボールさえ見えれば大丈夫と思うけど。腫れが邪魔してボールがかすれるようなら入れ替えも考えている。明日の様子を見てから」

 −シナリオ通り?

 「もちろん、もちろん。脚本的にはあと22ページあるので(笑)」。

 −エース伊藤の温存策について

 「本当に選手全員がもう一回、伊藤君の投げる姿を見たい。その思いがあってのチーム一丸あってのきょうの勝利。まあ、勇気いりましたけどね。クライマックス始まる前に伊藤君を監督室に呼んで、初戦なのか、おれは日本シリーズにいくことしか考えてない。でも、終わる可能性もある。指さしてくれ、と。1秒もたつまえに『ここいきます』と。ソフトバンクの一戦目。ありがとう、よし一致した。シナリオは作ったので、伊藤君が投げる前に勝つことだけを考えて。あとは伊藤君がイーブンに持っていくだけのこと。それは伊藤君も分かっている。ただ、そういう舞台を経験したことがないのでね。どうなるか分からない。ここまで描いた通りになったのは凄く嬉しい」