トランプ氏が移動に軍用機や軍用車両を要求…イランの暗殺計画を警戒、バイデン氏「与えるよう指示」

　【ワシントン＝田島大志】米紙ワシントン・ポストは１１日、米共和党のトランプ前大統領の陣営が、トランプ氏の移動に米軍機や軍用車両などの提供を求めたと報じた。

　米情報機関はイランによるトランプ氏の暗殺計画があると分析しており、大統領選終盤での活動に向けた警護強化を図る狙いがある。

　トランプ氏はこれまで私用のジェット機で移動してきた。民主党のハリス副大統領は軍運用の専用機を利用しており、現職の正副大統領並みの対応とする要求だ。バイデン大統領は１１日、記者団に「彼が必要とするあらゆるものを与えるよう指示した」と述べた。

　同紙によると、トランプ氏側近は無人機やミサイルによる攻撃を懸念している。集会会場上空の飛行制限の拡大や、演台の防弾ガラスの増設も要請している。

　米情報機関は、トランプ政権下の２０２０年、イランの革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」の司令官が米軍に殺害されたことへの報復として、イランがトランプ氏暗殺を計画している可能性があるとみている。