Image: Life360

忘れ物防止トラッカーの「Tile」に新モデルが登場。

2021年にLife360に買収されて以来、初めての新モデルになります。外見に大きな変化はありませんが、Bluetoothの接続距離が拡大し、SOS機能が搭載されましたよ。

Bluetooth接続距離が拡大

Image: Tile

新モデルのTileは、左からTile Mate(3980円)、Tile Pro(5780円、10月上旬販売予定)、Tile Slim(5180円)、Tile Sticker(3980円)の4種類。(いずれもオープン価格)

Proのみ電池交換可能で、あとは電池交換不可で寿命は約3年の使い切りです。

MateとProはホワイトも展開。SlimとStickerはブラックのみ。EC限定では、バイカラーがおしゃれな印象を与える「Mate(2024)カラー4パック」も登場しました。

Image: Tile

Bluetooth の接続範囲は最大で150m(Proのみ)に。試しに自宅から150mの範囲を調べてみたのですが、想像していたよりもカバーされていて驚きました。

SOS機能は別アプリに連携必須

最大の特徴はSOS機能。そのために2つのアプリに登録する必要があります。

まずは「Tile」アプリ。これまで同様、Tileトラッカーをアカウント登録、追加します。Tileの場所を確認したり、鳴らして場所を特定したりするのに使います。

もうひとつが「Life360」アプリです。これは位置情報の共有に使うサービス。現在地を表示したり、友達や家族のリアルタイム位置情報を非公開の地図上で表示するもの。

このLife360アプリとTileを連携すると、Tileのマルチファンクションボタンを3回押すだけでLife360のSOSアラートが作動し、指定した緊急連絡先に通知とユーザーの位置情報が送信されます。

スマホを触れない状態でも危機的状況を登録者に連絡できるのは心強いですよね。

クリアにしてほしい課題もある

利便性が高まった印象もありますが、Tileには課題もあります。それが、ストーキング行為を防ぐ取り組みが一進一退していること。

Tileは、Apple(アップル)の「AirTag」の競合扱いされていますが、そのAirTagより安全機能面が劣っていると言われています。しかも、Tileはストーキングを助長する広告キャンペーンを行ったとして、被害者から集団訴訟を起こされ、今現在も争っている最中。

同社は「Scan and Secure」機能ストーキング対策ツールを導入したものの、もう少し対策できる余地がありそうなんですよね。

さらにLife360はユーザーの位置情報を販売していることが判明しているんです。販売先は、集計された交通データや小売店の場所分析などが目的だそうですが、ちょっとドキッとしますよね(日本でも統計データを社外販売する企業があるので珍しいことではないのですが)。

基本的にSOS機能そのものは便利だと思いますし、万が一のときのための備えを増やしておくことは賛成です。IP68の防水で、深水2mまで最長30分水に耐えられるから雨の日も心配いらないし、なんなら水中からでもSOS発信できるのは心強い。

そのためにも、Tileのストーキング対策が強化されて、誰もが安心して使えるサービスになってほしいところです。

Source: Tile