Image: Dua Rashid - Gizmodo US

音質、ノイキャン性能、着け心地…意外と大きな差が。

Samsung(サムスン)からヘッドホンGalaxy Buds3シリーズが発売になりました。そのうちProじゃない方、Galaxy Buds3は2万7500円と、AirPods(日本価格:2万7800円)とほぼ同価格ながらノイズキャンセリング機能搭載で、お得な気がします。

ですが、そこまで出すなら、少し足して3万8500円のGalaxy Buds3 Proを買うのがいいのか?どうなのか?…米GizmodoのDua Rashid記者がその疑問に答えてくれました。

SamsungがGalaxy Buds3シリーズ、無印とProの2タイプを発売しました。Galaxy Buds3 Proのレビューでは高評価を付けたんですが、それより70ドル(日本価格:1万1000円)安いオープンイヤー型のGalaxy Buds3には、残念ながらそこまでの満足感がありません。

Galaxy Buds3 Pro使ってみた:地下鉄ユーザーの相棒としては近年最高クラスの良イヤホン

でも、Galaxy Buds3が全然ダメということじゃありません。

一見したときは単にAirPodsの真似だと思いましたが、入手して1週間ほど使ってみて、真似以上の価値はあると気付かされました。180ドル(日本価格:2万7500円)のGalaxy Buds3は、形状的には第3世代AirPodsに似てるんですが、機能的にはAirPodsと違いノイズキャンセリングが搭載されているんです。価格は同等で、(性能はそんなに高くないものの)ノイキャンができるのは大きなプラスです。

Galaxy Buds3

◾️これは何?:Samsungの最新ワイヤレスノイキャンイヤホンのベースモデル

◾️価格:180ドル(日本価格:2万7500円)

◾️好きなところ:ブレードが鋭角的で操作しやすい、低域が意外と良い、ワイヤレス充電対応、防塵防水性能がIP57

◾️好きじゃないところ:ケースに入れにくいデザイン、ノイキャン性能が低い、高域は要改善、音量調節が直感的じゃない

シャープなデザイン

Image: Dua Rashid - Gizmodo US

Galaxy Buds3のデザインはGalaxy Buds3 Proと同じ、下から見ると五角形みたいな変わった形です。単にAirPodsと差別化するために変な形を選んだように見えます。AirPodsで「ステム」と呼ばれる棒の部分は、Galaxy Buds3ではもっとシャープにとがっていて「ブレード」と呼ばれます。慣れるまでにちょっと時間がかかります。

この形のせいで、充電ケースに入れるときも、しっかり形を合わせないといけなくてやりにくいです。でも、ケースの内側とイヤホン本体に、左は青、右は赤のラインが入ってるので、どっちがどっちかわかりやすいのはちょっと救いです。

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幸い操作する上では変わったデザインが邪魔になりません。AirPodsと同じように、ブレードをつまんで再生コントロールができるんですが、鋭角的な形は丸っこいAirPodsよりつまみやすいです。見た目という意味でもシャープですっきりして、黒いアクセントも全体を引き締めています。

フィット感はいまいち

オープンイヤー型のイヤホンは、インイヤー型より密着性が低く、Galaxy Buds3とProの間でも違いを感じました。というか、ここまで差がなくてもいいのでは?というくらい違いました。Galaxy Buds3は第3世代AirPodsよりサイズが大きく、耳穴の入り口に収まる部分も大きいのでグラグラしやすく、落としてしまったことも2、3回ありました。

Galaxy Buds3はオープンイヤー型なので、ほどよくゆるいのは想定内でしたが、実際は全然ほどよくなかったわけです。ちょっとコインランドリーに行くようなおつかい程度で着けるのはまったく問題なく、ゆるゆるなので疲れもありません。でも、Galaxy Buds3でランニングするのは、落としそうなのでやりたくないです。

つまんで操作は良好

音楽の再生・一時停止や、電話を受けたり拒否したりするときは、左右どっちかのブレードをつまみます。イヤホンでの静電容量式のタッチ操作は、うっかりタップになりやすくて苦手なんですが、Galaxy Buds3はつまんで操作なのでそんな心配がありません。

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つまむジェスチャーへの反応は良く、つまむときに必要な強さもほどよく、ちゃんと押せるとカチっと反応があるので安心です。長押しするとノイズキャンセリングのオン・オフもでき、通常のつまむ操作と同じようにスムースにできます。

ただ、音量調節はブレードの上下スワイプなんですが、これはもうちょっと考えてほしかったです。イヤホンという小さなデバイスでは、スワイプ操作自体が簡単でも直感的でもありません。Galaxy Buds3 Proでも同じ問題がありましたが、Galaxy Buds3はオンイヤー型で安定が悪いので余計に問題でした。

バッテリーはProと同じくらい

Galaxy Buds3はノイキャンオンで5時間、オフで6時間使えるとされています。これは音楽再生のときの数字ですが、通話ではバッテリーが早く減りがちです。私は音楽でも通話でも使い、ノイキャンも随時オン・オフ切り替えていましたが、それでも5時間ちょっと使えました。

充電ケースも込みだと、ノイキャンオンで24時間、オフで30時間となります。Galaxy Buds3 Proではそれぞれ26時間と30時間だったので、この点は70ドルの価格差ほどの違いはありません。

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Galaxy Buds3は第3世代AirPodsと同じく、ワイヤレス充電が可能です。ただAirPodsの場合、ワイヤレス充電非対応モデルが10ドル(日本価格では1,000円)安く買えます。

Galaxy Buds3の防塵防水性能はIP57で、私は完全にテストはできていませんが、1週間使った感じでは問題なさそうです。キッチンでよく使ってたんですが、濡れた手で何回も触って位置を調節しても大丈夫でした。

音質・ノイキャンには大きな差が

Galaxy Buds3の音は、Galaxy Buds3 Proに比べてかなりフラットです。バランスの取れた中域と、ある程度レイヤーの分離感もありますが、Galaxy Buds3 Proほどではありません。特に高域がクリアじゃないんですが、低域は驚くほどしっかりしています。

Cheriimoyaの「Living Life, In The Night」は低域の目立つ曲ではないんですが、Galaxy Buds3だと低めの音がやけにはっきり聴こえました。いくつかの曲をGalaxy Buds3とGalaxy Buds3 Proで交互に聴いてみましたが、Proの方がディテールやクリアさがあり、全体的にリッチです。ただ、エントリーレベルのイヤホンとしては、Galaxy Buds3でも十分以上です。

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Galaxy Buds3がノイキャン対応なのは良いことですが、性能はあまり良くありません。私の部屋では、比較的静かなタワー型扇風機の音は消してくれましたが、空気清浄機をターボにしたときの音はまだうるさかったです。オフィスで隣の席の同僚がダンボールにガサガサ物を詰めていたときも、音をキャンセルできてませんでした。

もっというと、ノイキャンのオン・オフを聴き比べていても、オンなのかオフなのかわからなくなることさえありました。ちなみにGalaxy FE Budsは、Galaxy Buds3の半分くらいのお値段ですが、ノイキャン性能はもっと高いです。

おすすめはGalaxy Buds3 Pro

Galaxy Buds3はGalaxy Buds3 Proより70ドル(日本では1万1000円)安いだけですが、内容には値段以上の差が付いてます。しかもその差は、ボディのカッコよさとかライトの有無といった表面的なことだけじゃありません。

まずGalaxy Buds3 Proは平面ツイーターが載った2ウェイスピーカーなので、オーディオ好きじゃなくてもわかるくらい音が違います。Siaみたいな高域の曲を聴くときは、Galaxy Buds3にも専用ツイーターがあればと思いました。またノイキャンもそれほど効果がないです。

防水性能やバッテリーライフは無印もProもほぼ同じなので問題ありませんが、フィット感はだいぶ違います。私は通常、インイヤー型だと耳が疲れるし、周りの音も取り込みたいことが多いので、オープンイヤー型を選びがちなんですが、Galaxy Buds3に関してはProの方が良いと思います。

「お金は大事に」とか言いたいのはやまやまですが、この中身の違いを見ると、Galaxy Buds3よりもGalaxy Buds3 Proの方が賢い買い物と言えそうです。

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