掲載:THE FIRST TIMES

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■スペシャルゲストとして梅田サイファーのpeko、KOPERU、KennyDoesが登場!

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2023年10月にメジャーデビューを果たすと同時に覆面での活動に終止符を打ち、俳優・藤原大祐という正体を明かして1stライブを行ったTiU。あの衝撃から約5ヵ月、今度は東京と大阪でワンマンライブ『TiU POP SHOW II “We Are HERO We Are JOKER”』が開催された。
ここでは、リリースも重ねてパワーアップした彼が、大阪・Zepp Osaka Baysideであらたな感動を生んだ、3月1日のステージを紹介する。

TiU初の大阪ライブは会場にわずかな緊張感も漂うなか、バンドが戦闘開始を告げるように音を鳴らして本人が登場し、「TAKE IT OFF ALREADY」で幕を開ける。「Welcome to the TiU show!」と呼びかけ、鋭くも厚いサウンドと歌声でフロアを即総立ちにさせると、次は「POP SHOW」でよりアッパーに。

スリリングなアンサンブルに“Baby,Baby”のリフレインをのせ、両手を大きく開いて歌う姿に、早くもオーディエンスの気分は上々といったところ。解放されたかのように曲後には歓声が聞こえる。

すると今度は未発表の新曲「おまじない」でもっとリラックス。ボーカルも軽やかで楽しげだが、それとは裏腹に本人は緊張していたようで、「でも、今は緊張も楽しめています」と頼もしいひと言を口にし、続くのは“Yeah!講座”。

ユーモアも交えて楽しみどころや声出しを自らレクチャーすると、そのサービス精神にファンは骨抜きの様子。当然、反応は格段に大きくなって、ここからは「Baby Mind」などで多面的に聴かせる時間に突入する。

やさしく語るようにピアノで弾き語り、バンドと音を重ねれば、温もりも増して人々はじっと耳を傾ける。また新曲「Bad Adult」と「LONELY」というふたつの楽曲も聴きごたえ十分。若い毒で刺激するTiUの真骨頂とも言えるジャジーな音像で揺さぶったり、エンジェルラダーにも似たライトの下で清らかな歌と鍵盤を響かせ、光に満ちた言葉を伝えたり。聴く者をどっぷりと曲のなかに引き込む。

だが、シリアスな空気は“大阪アンケート”を連発するMCで転換したうえ、“もっと大阪を堪能したかった”という思いを込めたピアノの即興曲「たこ焼き」で、ファンを笑顔にする。そんなテンションが上がった客席に送り出すのは、「JUST SOMETHING BEAUTIFUL」の広がりあるサウンドスケープと伸びやかなボーカルで描くまぶしい世界。

さらに「揺れながら聴いてみてください」と、この日3曲目となる新曲「My Peaceful Love」では、心地いいメロディやメロウなコーラスなどと溶け合うようにして高らかに愛を歌い上げる。

と、ここで一旦、“僕のあたらしい相棒”とオリジナルのキーター(ショルダーキーボード)をお披露目してギアチェンジ。「NBDK feat. 梅田サイファー(peko, KOPERU & KennyDoes)」で上昇気流を生み出す。

キーターが鳴らす懐かしくも新しいテクノの質感や、ご機嫌なサビでもワクワクは増幅するが、途中、TiUがスペシャルゲストのpeko、KOPERU、KennyDoesを呼び込んで、より豪華で華やかな今夜だけのパフォーマンスに。梅田サイファー印のぶっちぎるラップがTiUの音楽と絶妙にマッチして轟く歓声は特大だ。

曲後になだれ込んだトークもおよそ10分という長尺で、「(3人をゲストに迎えられたことは)めちゃすごいことです!」とTiUが感激して3人に次々と質問を投げかけたのに加え、無邪気を炸裂させ、「NBDK feat. 梅田サイファー(peko, KOPERU & KennyDoes)」の収録時にやったという“韻ゲーム”を、観客もバンドメンバーも巻き込んで敢行する。

もちろん3人は貫禄たっぷりのフリースタイルを見せつけ、TiUも果敢にこれに応戦。めったに見られない貴重なシーンの連続に会場も沸き立つばかりだ。

そんな沸騰の余韻を残して3人が立ち去ったあとは、いよいよゴールに向けスパート開始。まずは今回のライブのテーマでもある「HERO JOKER」で英語詞をつややかに放ちつつ、刻むビートで前のめりに。バンドメンバーの紹介もあり、すご腕ミュージシャンたちのソロリレーは切れ味抜群。TiUも負けじとキーターソロをビシッとキメて「PLEASURE SONG」、さらに「HAPPY HUMAN」でフィナーレへ。

レインボーの照明のなか大きな手拍子とともに突き進む喜びの歌は、クラシックのマスターピースも織り交ぜられスケール感大。そして、記念すべき1stシングルでは天を仰ぐようにしてパワフルな声を届け、体感温度を上げる。フロアにはワイパーも発生し、タイトルどおりハッピーなムードに包まれて本編は終了した。

無論、拍手はやまずアンコールへ。再登場したTiUはこのライブのためにデビュー前から曲を作ってきたことを話すと、「これからもっともっと曲を作り続けて言葉と愛を届けて、いろんな所に行きたいなと思います」と未来を見つめ、また「あいつ、どっち(俳優・アーティスト)もやり切ってすごいんだよなって思ってもらえるように全力でやっていくんで…」「POP SHOW III、必ずやります!」と力強く決意を表明し、「Human Melody」と「NAA-NA-NAA」をプレイ。

耳なじみのいいメロディや美しいハイトーンで真っすぐな思いを伝え、最後は今日いちばんのクラップや弾むピアノで思わず口ずさみたくなる楽しさ。“NA-NA-NA NA-NA”のサビが脳内を無限にリピートしそうになり、しかも追い打ちをかけるかのごとく、オーラスにバンドセッションの大盤振る舞いが。“どこまでも一緒に行こうよ! ありがとう!!”という、心からのリリックでしびれさせるラストシーンは、コール&レスポンスもプラスしてまさに大団円となった。

締めくくりのあいさつで飛び出した「俺は東京ドーム、目指してますから。いつか一緒に行きましょう!」という約束は、すべての人の記憶にしっかりと刻まれたはず。今から実現する日がとても待ち遠しい。

なお、2月22日に開催された東京公演では、ファンネームが「TiM」(読み:ティーム)になること、そしてファンクラブが発足されたことが発表された。

TEXT BY 服田昌子
PHOTO BY 渡邉一生

■『TiU POP SHOW II “We Are HERO We Are JOKER』
2024年3月1日(金)大阪・Zepp Osaka Bayside
<セットリスト>
00. TiU Tour Opening
01. TAKE IT OFF ALREADY
02. POP SHOW
03. おまじない
04. Baby Mind
05. Bad Adult
06. LONELY
07. JUST SOMETHING BEAUTIFUL
08. My Peaceful Love
09. NBDK feat. 梅田サイファー(peko, KOPERU & KennyDoes)
10. HERO JOKER
11. PLEASURE SONG
12. HAPPY HUMAN
[ENCORE]
13. Human Melody
14. NAA-NA-NAA

リリース情報
2024.01.31 ON SALE
DIGITAL SINGLE「Human Melody」

2024.02.14 ON SALE
DIGITAL SINGLE「HERO JOKER」

TiU公式ファンクラブ
https://tim.lps1.jp/

TiU OFFICIAL SITE
https://tiumusic.com/