休業・廃業は倒産の10倍、深刻化する医療機関の経営
負債額が最も大きかったのは「磐城中央病院」や「小名浜中央病院」を経営している医療法人翔洋会(負債61億6400万円、福島県、民事再生法)で、以下、医療法人社団大森会(同28億2500万円、熊本県、民事再生法)、医療法人天貴会(同10億5800万円、民事再生法、栃木県)と続いた。翔洋会の負債額は2000年度以降の医療機関倒産のなかで9番目の規模で、東北エリアの医療機関倒産としては過去最大級。
所在地別では「大阪府」(5件)、「福岡県」(4件)、「愛知県」(3件)、「東京都」「北海道」「神奈川県」「京都府」「岐阜県」「山口県」「熊本県」(各2件)の順となり、業歴別では「30年以上」が11件(構成比28・2%)、「10年未満」が12件(同30・8%)を占める結果となった。
ちなみに18年1―12月に休業・廃業・解散に至った医療機関(法人、個人含む)は、400件あったことが判明。2000年以降では17年(404件)に次ぐ高水準となり、18年度の倒産件数の約10倍の件数となっている。400件の内訳は「病院」が27件、「診療所」が305件、「歯科医院」が68件となり、診療所の件数が2000年以降で最多、歯科医院が2番目の多さとなっている。
各都道府県における事業者数に対する休業・廃業・解散の比率は地方ほど高い数値を示しており、経営者の高齢化・後継者不足のみならず、将来的な人口動態に伴う患者不足(収入減)を主因とした医療機関の休業・廃業・解散は、今後さらに増加していく可能性がある。
(文=帝国データバンク情報部)
