ボンジョルノ、ザッケローニ!ようこそ日本へ!

熟慮に熟慮を重ねた日本代表新監督が決定しました。アルベルト・ザッケローニ。イタリアでACミラン、ユヴェントス、インテルなどの監督を歴任し、スクデットも獲得した名将。近年は大きな成功を収めることなく、低迷するチームに請われ急遽登板→立て直せず解任の流れを繰り返していましたが、サッカー後進国日本からすれば十二分な、敬意を表すべき指導者。イタリアでこれだけ声がかかる監督なのです。一度の登板で「永久野球解説者」の称号を手にした堀内恒夫氏あたりとは、比べようもない一級品であることは確実。

しかし、長かった。

いや別にワールドカップ後すぐに監督が決まるべき、決めるべきなどとは思っていません。ただ来年初頭にも迫るアジアカップを考えれば、スムーズに新監督を決めておきたいのは本音。そんな中で難航した交渉。浮かんでは消える候補者の名前。実際にリストアップした人数、交渉した人数を聞いてみたくなるほど、やたらと名前だけは出てきました。情報は錯綜し、メディアも混乱。ザッケローニ氏就任発表の当日朝刊でも、まだ「ペケルマン合意」などと別の名前が1面を飾ったほど。「色々あったんだねぇ」としみじみせざるをえません。

「何だったんだスペイン人」「来そうもないヤツにアタックすることの是非について」「ニッカンwwwww」など、紆余曲折にはツッコミどころもあるでしょう。しかし、結果的にセリエAの一線級監督が来たのですから、何の問題もありません。遠い日本まで、キャリアの回り道となる覚悟でやってきてくれた…その意欲だけでも十分に嬉しい話です。勝った負けたでファンの支持を失ったり、更迭されるような未来が待っていたとしても、「ありがとう。お疲れ様。あたなは永遠の友達だ」と別れられるようないい関係を、これからザッケローニ氏と築いていきたいものです。

ということで、日本代表新監督ザッケローニ氏についてチェックしていきましょう。



◆キングカズがアドバンテージを感じてアップを開始しました!


31日に都内で就任会見にのぞんだザッケローニ氏。多くのサッカーファン、一部のメディアなどは早速サッカーの話を…と鼻息を荒くしていました。しかし、本当にそれでいいのでしょうか。ザッケローニ氏も正直まだ日本のこと、日本の選手のことなど(大黒含め)何ひとつわからないはず。戦術やらシステムやら、そんなサッカー話をするのは時期尚早では。いや、サッカーの話は最終的にピッチですべて表現されるもの。「どんな選手を選ぶか」「どんなシステムを敷くか」「どんなサッカーを目指すか」…それは初指揮をとる試合で確かめればよいのです。

僕はザッケローニのサッカーを知るより先に、ザッケローニという人間をざっくり知っておきたい。温和なのか強面なのか、粘り強いのか移り気なのか、遊び人なのか真面目なのか…そういうことを知りたいのです。メディア批判の潮流に乗って「質問者のレベルが低い」「くだらんことを聞くな」「サッカーを知らないマスゴミ」などという人はたくさんいます。しかし、人間ザッケローニを知るためには、サッカーと無関係の質問も必要なはず。就任記者会見も、そんな気持ちで見守っていたのです。


↓就任記者会見で新監督は和を尊び、精神面を重視する姿勢を表明!
<ザッケローニ新監督就任記者会見より抜粋>

●「監督から日本の選手へ、こうしてほしいという希望はあるか?」(代表質問)
この質問にザッケローニ監督は「代表選手はその国のサッカーのシンボル。その意識をもって今以上の仕事をすることを希望する」と回答。まずスピリットから入るあたりは、結果より過程・姿勢を重んじる、日本人のメンタリティともマッチしそうです。


●「サポーターにどんなサッカーを見せたいか?」(代表質問)
この質問にザッケローニ監督は「とにかく100パーセントコミットしているところを見せたい」と回答。コミットが何をさすのか不明瞭ですが、「目標に向けて努力する」という感じでしょうか。小手先ではなくやる気、計画よりも意欲、「頑張り」を重んじる姿勢は、武士道でも学ばせるとハマってくれそうな予感。


●「親善試合が9月に2試合あり、メンバーも発表された。そこでスタメンを決めるとしたら誰を使いたいか?」(2試合とも中継はしないフジテレビ)
この質問にザッケローニ監督は「私は日本についたばかり。責任者は原さん」と笑顔を交え優しく回答。「わかるかボケ」「ア・ホ・か」「誰も知らんわ(大黒含め)」とムッとせず、笑顔で切り返すあたりはさすが。いい翻訳者さえいれば、「語録」系の書籍がヒットしそうです。


●「イタリアではサポーターからどう呼ばれていたのか? 日本のサポーターに呼んでほしい愛称はあるか?」(TBS矢部アナ)
この質問にザッケローニ監督は「長いのでザックと呼ばれていた。何か考えてくれれば喜んで覚える」と回答。基本ザックだけど変えるのもやぶさかではないと表明したのです。できれば本人の口から「イタリアの種馬」とかナイスあだ名が聞ければ最高でしたが、コッチで勝手につけちゃっていいという言質を取ったことは重要。本日のMVP質問でした。

僕もザッケローニは呼びづらいので、「ザッケンロー」「ザッくん」「ザッちゃん」「ザックス」「ざっくりクン」「ザク」「旧ザク」「ザクIII」「ハイザック」「ザクタンク」「高機動型ザク」「ボルジャーノン」などのあだ名を検討中。もう少し性格を理解してから「ピクシー」「プロフェッサー」みたいなヤツを考えていきたいものです。


●「座右の銘、好きな言葉はあるか?」(ペケルマン新聞)
この質問にザッケローニ監督は「好きな言葉はバランス。日本語の音で聞いて気持ちいいのはサムライ」と回答。座右の銘で「バランス」とはセリエA的でもあり、日本的でもあります。

さらにザッケローニ氏は、「まだ日本語はわからないが覚えていきたい」と表明するなど、日本を知ろうとする姿勢を示してくれました。「何が聞きたいのかわかんねぇーんだけど」と言わず、「これから私も日本語を勉強する」とへりくだるあたり、オシム氏以上に深読みをしていかないと、チクリとした嫌味に気づかない可能性がありそうです。

とりあえず日本語では「ざっくり」を覚えていただき、「ザックリ システムハ キメマシタ」「ザックリ メンバーモ エラビマシタ」「ザックリトシタ ヤクソクゴトハ コレデス」などの発言で、呼び名をザックリJAPANにしていきたいものです。


↓コチラがあだ名募集中のザッケローニ新監督!



↓会見全文はコチラで

スポーツナビ | サッカー|日本代表|ザッケローニ監督「初のイタリア人監督というのは大きなチャレンジ」(1/3)





僕がこの会見で感じたザッケローニ氏の印象は、
●いい人っぽい
●笑顔カワイイ
●イタリア人にしちゃ寡黙(ジローラモ基準)
●イタリア人にしちゃ生真面目(ジローラモ基準)
●イタリア人にしちゃワルじゃない(ジローラモ基準)
●でもオーラ薄いwwwその辺のおっさんwww

サッカーの指導方針が日本にマッチするかはともかく、人間ザッケローニは日本にマッチしそうな予感がします。トリノで一緒にすごした大黒将志さん(向こうは覚えてるか知らんが)も、「日本人をリスペクトしてくれる監督」と断言。前任の岡田武史さんは「今年の4月にも会ったけど人間的に穏やかで素晴らしい」と評価。就任日のお祝いムードとはいえ、これだけフレンドリーな評価が相次ぐなら、結果はともかく、愛すべき仲間にはなれるでしょう。

そして、日本サッカー界の王様からも熱いコメントが。

↓キングカズもザッケローニ新監督に熱視線を送る!
キング:「ボンジョールノ!!」

キング:「イタリアーノです。ボンジョールノ、ボンジョールノ。これからはもうイタリア語でしょ。覚えないとね、みんなも」

キング:「ちょっとわからないですね。正直言ってね」

キング:「だから逆に楽しみですし、想像がつかないですよね。イタリア人監督がどういう風に日本人を指導するのかっていうのは」

キング:「僕はイタリア語もちょっと話せますし、アドバンテージはそのくらいですかね

(以下イタリア語で)
キング:「はじめまして、三浦カズです」

キング:「もし私が必要ならすぐに行きます。そのときは電話してください

↓イタリア人監督就任に手応えを感じるキングカズのボンジョルノ動画
FNNニュース: サッカー日本代表新監...

さすがキングwwwwwもうアドバンテージ感じとるwwwww

このまったく揺るぎないキングの精神面こそサムライの姿だなwwww



とにもかくにも、これからともに日本サッカーを育てていく仲間となったザッケローニ氏。キングは電話でいいよなんて言っていますが、その国の宗主に対して電話会談で済ますなんてことはありえませんよね。まずは横浜を訪れ、挨拶と少々の贈り物をキングに捧げるべきでしょう。そして、日本人がワールドカップというものにどんなイメージを抱いているか、キングの姿から学ぶとよいでしょう。「えっ…日本ってこんなに必死なの…」と知ることは、とても貴重な経験になるはずですから…。

これから2年か4年か。仲良く、楽しく、やりましょう。

よろしく、ザケロニ!



もう友達・仲間なので、僕のことは「フモちゃん」と気安く呼んでください!