夕暮れの住宅街、70代の女性が必死の形相で高い門扉をよじ登っている――。もしあなたがこんな光景を見かけたら、事件か事故ではないかと思うかもしれません。しかしこれは、在宅介護の現場で実際に起きた「ケア」の一幕です。 介護保険制度は「家族の負担を社会で支える」という理念の裏で、給付抑制を目的とした、訪問介護の時間短縮を繰り返してきました。かつては90分あった訪問時間が、今では30分、時には10分単位