heitai.jpg
(C)大映

終戦記念日も近づき、今年も戦争映画がテレビ放映されることと思われる。戦争の悲惨さを描く映画を鑑賞して反戦の誓いを立てるのも良いが、日本にはもっと痛快に楽しめる戦争映画が色々ある。
今回は勝新太郎 と田村高廣 の名コンビで一躍有名になり、勝新太朗にとっても座頭市や悪名シリーズと並んで代表作となった「兵隊やくざシリーズ」を紹介したい。

兵隊やくざシリーズは、ヒーロー映画である。無理と不条理がまかり通る軍隊内務班で、新兵はビンタ ビンタの連続大洗礼を受けるのが常であるが、勝新太郎演ずる大宮二等兵は、ビンタを取られても(軍隊ではビンタを「取る」と言う。)強靱な顔面で平気の平左、ビンタを取ったほうの手が怪我するという豪傑。

将校専用の女郎屋に堂々と出入りして一泊してくるわ、伍長を相手に大立ち回りを演ずるわ、ついには南方輸送の列車の機関士を脅して列車を切り離し、脱走を図るという痛快な第1作目。これが好評で続編が次々作られた。

この映画は勝新太郎だけでは成立しない、暴れん坊の勝新太郎をしっかり操りながら要領よく立ち回る切れ者の田村高廣との二人が一緒になってのヒーローなのである。
1965年から1968年までの8作が制作されているが、次第に戦局が悪化する中、脱走しては捕まりまた脱走を繰り返して中国大陸をどこまでも暴れ回るコンビは、どの作も見逃せない痛快ストーリーだ。

ちなみに、大映俳優総出演なので、1作目で死んだはずの役者が、3作目で別の役として登場しているなどの笑えるシーンもあるが、この際細かいことは抜きにして、この痛快活劇をじっくりご堪能いただきたい。

(編集部 真田裕一)